TI、車載用3チャネルのハイサイド・リニアLEDコントローラ製品を発表

Texas Instruments(TI)は、MOSFETを内蔵せず、車載照明システムの設計に高い柔軟性を提供する、車載用3チャネルのハイサイド・リニアLEDコントローラ製品「TPS92830-Q1」を発表した。

従来、LEDドライバ製品は、MOSFETを集積していたため、各機能のカスタマイズが制約されという課題があった。同製品は、MOSFETを集積しないことで、システム要件に見合う最適なMOSFETを自由に選択することを可能としたもの。これにより設計者は、システム要件や必要な調光機能に対して、車載向け照明の電源設計をより素早く、効率的に最適化できるようになると同社では説明している。

具体的には、オンチップのPWM(パルス幅変調)発生回路や、外部PWM入力により、柔軟な調光制御を可能としており、設計者はアナログ制御またはPWMを使って、1チャネルあたり150mA以上の出力電流を管理し、自動車のリア・コンビネーション・ランプや昼間点灯の駆動を可能とするほか、LEDコントローラの1つのチャネルに 1本の外付けMOSFETをペアで使うことで、設計に必要な高出力電力を得ながら、電力をそれぞれのチャネルのMOSFETに分散することで、システムの過熱を防止。この結果、リニア・アーキテクチャを保持しながら、EMI(電磁干渉)とEMC(電磁適合性)の性能を向上させることが可能となったという。

また、先進の保護機能とオープン/ショート検出機能も内蔵。これにより、 OEM各社のシステム信頼性要件への適合が可能となったとする。

なお、同社はすでにサポート・ツールとして評価モジュールの供給を開始しているほか、同製品を搭載した車載用照明システムの開発に役立つLED過熱保護機能内蔵、EMC準拠の車載用昼間点灯とポジション・ランプのリファレンス・デザインも提供を開始しているという。