半導体メーカー43社への調査を基にしたWSTS(World Semiconductor Trade Statistics:世界半導体市場統計)の2017年秋季市場が11月28日に発表された。
それによると、2016年の半導体市場は、合計額はドルベースで前年比1.1%増の3389億3100万ドル、そして2017年は同20.6%増の4086億9100万ドルと2年続けてのプラス成長となる見通しである。世界の主要な地域の景況感の改善に加え、電子機器全般での半導体需要の拡大、中でもメモリ価格の高騰が大きな後押しとなったとしている。また、今回の予測から、未来の予測を翌年までとしたが、その2018年は同7.0%増の4372億6500万ドルとしている。
なお、WSTSの「半導体市場」は、半導体メーカ-の国籍や生産工場の場所には関係なく、「半導体製品が半導体メーカ-から第三者に販売された地域」を意味する。「第3者」には、半導体ユーザーである電子機器メーカー、EMS、半導体を扱う商社などが含まれ、第三者がそれを別の地域に運んで消費してもそれは考慮していないものとなっている。
ほとんどの製品で2桁成長を達成
2017年の半導体市場を製品別で見た市場は、ディスクリート半導体が前年比+10.7%の214億9800万ドル、オプトエレクトロニクス半導体が同7.7%増の344億6700万ドル、センサが同15.9%増の125億3700万ドル、ICが同22.9%増の3401億8900万ドルとなる見通しだ。ICを細かく見た場合、メモリが同60.1%増の1229億1800万ドル、ロジックが同10.8%増の1014億1300万ドル、マイクロ(MPUやMCU)が同4.2増の461億4700万ドル、アナログが同10.2%増の527億1100万ドルと予測されている。
また2018年は、ディスクリートが同4.6%増の225億ドル、オプトエレクトロニクスが同8.2%増の373億ドル、センサが同7.2%増の134億ドル、ICが同7.0%増の3640億ドルと予測されているほか、ICを製品別で見た場合、メモリが同9.3%増の1343億ドル、ロジックが同7.0%増の1085億ドル、マイクロが同3.5%増の3.5%増の653億ドル、アナログが同6.1%の559億ドルと予測されている。
なお、日本市場はというと、円ベース換算で、2016年は前年比6.9%減の3兆5068億円であったが、2017年には同15.7%増の4兆578億円となり、2018年はさらに同3.8%増となる4兆2140億円へと市場が拡大することが期待されている。