アナログ・デバイセズ(ADI)は9月11日、同期整流式の昇圧、高圧、SEPICおよびZETAのDC/DCコンバータ、または非同期整流式昇降圧コンバータとして構成可能なマルチトポロジー電流モードPWMコントローラ「LT8711」を発売した。
同製品は、出力ダイオードの代わりに高効率のPチャネルMOSFETを使用して効率を高めることで、出力電流を最大10Aに上げているため、自動車/産業用/ソーラー/汎用のアプリケーションなど広い用途に対応できるという。
また、入力電圧範囲は4.5V~42Vで、外付け部品の選択に応じて出力電圧を生成する。出力電圧がレギュレーション状態の無負荷での暗電流が15μAであるため、バッテリ駆動システムの動作時間の延長が可能なほか、低リップルBurst Mode動作により、出力電圧リップルを低く抑えながら、軽い負荷でも高効率を達成できるという。なお、同期整流式降圧コンバータとして構成した場合には、100%のデューティ・サイクルで動作可能であり、放電中のバッテリから給電される場合に有用だとしている。
そのほか、入力電圧の安定化のために、EN/FBINピン回路を備えており、高インピーダンス入力電源の電圧の急低下を防ぐことができる(このピンは、調整可能な低電圧ロックアウトのために使用することも可能)、固定動作周波数は100kHz~750kHzの範囲で選択可能で外部クロックに同期できる、といった特長を持つとしている。
同製品は20ピンTSSOPパッケージと3mm×4mm QFNパッケージで供給される。なお、参考価格は1,000個あたり2.30ドルで、旧リニアテクノロジー国内販売代理店経由で販売される。