STMicroelectronicsは、LPWAN(省電力広域ネットワーク)であるSigfoxに接続される産業機器や民生機器に対応するプラグ・アンド・プレイ型のセキュア・エレメント(SE)「STSAFE-A1SX」を発表した。

同製品は、Common Criteria EAL5+認証を取得済みの耐タンパ性を備えたセキュア・エレメント技術を採用することで、SigfoxネットワークにおけるIoT機器の通信の完全性と機密性を向上させることを可能としている。IoT機器やIoT用モジュール内のマイコンI2C経由で接続されるほか、同社のセキュアなパーソナライゼーション・センターにおいて機器IDと鍵のプロビジョニング書き込みが施されるため、Sigfoxクラウドへのセキュアな接続が可能になると同社では説明しているほか、フレームがアップリンク・メッセージであってもダウンリンク・メッセージであっても、ペイロードの完全性証明を生成あるいは検証し、オプションとして暗号化あるいは復号化を実施することが可能だという。鍵とその他の機密情報は、同製品の製造時からそれが搭載されるシステムの製品寿命を通して、セキュア・エレメント内部で常に保護されることとなる。

なお、同製品はSO8N(4mm×5mm)およびUFDFPN8(2mm×3mm)の2種類のパッケージで2017年5月より量産提供が開始される予定。また、STM32 Open Development Environmentに準拠した拡張ボードも用意される予定だという。

Sigfox対応プラグ・アンド・プレイ型のセキュア・エレメント(SE)「STSAFE-A1SX」のパッケージイメージ