電気・電子部品、産業用部品の通信販売を手掛けるアールエスコンポーネンツは21日、名刺サイズのシングルボードコンピュータ「Raspberry Pi(ラズベリーパイ)」用のノートPC自作キット「pi-top(パイトップ)」の販売を開始した。グリーンとグレーの2色展開で、どちらも価格は3万6288円(電源およびRaspberry Pi本体は別売)。

Raspberry Pi用のノートPC自作キット「pi-top」

このたび発売された「pi-top」は、"学び、遊び、創造する"というスローガンの下に開発された、Raspberry Piで動作するLinuxベースのノートPC自作キット。プログラミングやコンピューティング、電子機器開発などの学習ソフト・開発ツール一式があらかじめインストールされ、授業のICT化やプログラミング学習に適した製品となっている。

pi-topは、はんだごてを使わずにノートPCを製作でき、購入後に短時間で回路の作成、電子機器での実験、基板の作成、3Dプリンタで造形可能な3Dプロジェクト(pi-topケースなど)を始めることができる。ステップバイステップのオンラインチュートリアルやレッスンプランが用意され、クラウドベースの学習モデルによって他者との共同学習や情報共有が可能となっている。

また、pi-topキットに含まれる内容は、eDPインターフェイスを備えた13.3インチHD LCDスクリーン(解像度1366×768)、駆動時間10時間以上のスマートバッテリ、2線式SMBus v2.0インターフェイス、プログラミングに必要な機能を備えたキーボードとトラックパッド、SDカード、アクリル製スライス、画像を使用した組み立てマニュアル、キットコンポーネントガイド。

このほか、同梱のMicroSDカードにプリインストールされている専用OS「pi-top OS」により、Wi-Fiへの接続やバッテリ寿命の監視、OSのパーソナライズが容易に行えるうえ、コード作成や回路構築、Raspberry Piを用いたハードウェアの作成方法などをゲームによって学ぶことができるCEED Universeが含まれるのに加えて、リアルタイムコードエディタおよびレッスンプランガイドであるpi-top DASHBOARD(100時間以上のチュートリアルコンテンツを含む)、さらにはRaspbian、Python、Scratch、Minecraft、Microsoft Office互換ソフトウェアスイート(Libre Writer、Libre Impress、Libre Calc、Chromium、3D Slash)などのソフトウェアも付属する。

なお、電源とRaspberry Pi本体は同梱されないため、これらは別途購入が必要となる。Raspberry Pi本体は、同社のWebストア「RSオンライン」価格でRaspberry Pi3 モデルBが4,700円、Raspberry Pi2 モデルBが4,410円、電源は6,705円。pi-topは「Raspberry Pi 2」および「Raspberry Pi 3」の両方に対応し、Raspberry Piボードの交換により将来のすべてのバージョンのRaspberry Piで動作するよう設計されているということだ。