富士通は11月18日、多様化する顧客のICT環境におけるセキュリティ運用を一元的にサポートする「FUJITSU Security Solution グローバルマネージドセキュリティサービス」と、エントリー型のセキュリティサービス4種を新たに提供すると発表した。

「グローバルマネージドセキュリティサービス」は、自社実践で得たナレッジに基づき、富士通グループで独自開発したマルウェア検知技術を活用したサイバー攻撃のリアルタイム監視、高度なインシデント対応、継続的なセキュリティ運用の強化など、導入から運用までをトータルでサポートするもの。

参考価格は、環境準備サービスが1200万円、運用サービスが700万円。

同社のナレッジに基づくセキュリティ運用の導入テンプレートにより、多様なICT環境の現状把握からセキュリティ運用の立ち上げまでを、最短1.5カ月で実現するという。

PFUが開発した標的型サイバー攻撃検知技術「Malicious Intrusion Process Scan」を適用することで、サンドボックスをはじめ、従来のサイバー攻撃対策をすり抜けるマルウェアも含めてリアルタイムに検知することが可能となる。 重大インシデントが発生した時は、マルウェア解析やログ分析、システム上の痕跡を収集・分析するデジタルフォレンジック分析など、高い技能を有するエキスパートが、セキュリティ侵害調査を行う。

「FUJITSU Security Solution グローバルマネージドセキュリティサービス」の概要

サイバー攻撃対策を段階的に導入する顧客に向け、提供が開始される4種のエントリーレベルのサービスは「FUJITSU Managed Infrastructure Service 標的型攻撃実態調査サービス」「FUJITSU Security Solution 標的型攻撃発見サービス」「FUJITSU Security Solution インシデント対応訓練サービス」「FUJITSU Security Solution 標的型メール攻撃訓練サービス」。

同日、PFUと共同で、セキュリティに関する情報をグローバル規模で集約し分析する施設「FUJITSU Advanced Artifact Analysis Laboratory」を東京と横浜に新設したことも発表された。

同施設は、マルウェア解析やデジタルフォレンジック分析を行う環境を備え、「グローバルマネージドセキュリティサービス」で発生したセキュリティインシデントの分析やマルウェアの解析、複数の脅威情報の活用により、新たな攻撃手法を発見・分析する。

さらに、顧客の身近な相談役として、顧客の会社組織やICT環境、セキュリティ情勢に基づく提案やシステムの脆弱性診断、感染時の対処などを行う「セキュリティホームドクター」を、2015年度下期から全国の富士通エフサスの拠点へ順次配備する。富士通エフサスは「セキュリティホームドクター」を2017年度中に1000人に拡大する予定。

富士通のセキュリティ・ソリューション群「FUJITSU Security Initiative」の体系図