ルネサス エレクトロニクスは5月28日、同社の低消費電力16ビットマイコン「RL78ファミリ」として、ブラシレスDCモータのセンサレス化と高速回転制御向け機能を搭載した多機能マイコン「RL78/G1Fグループ」20品種を開発したと発表した。
同グループは、同社がこれまで提供してきた「RL78/G14グループ」の上位互換品で、64MHz(Max.)対応PWM出力タイマのほか、同クロックで動作するモータ制御用補助タイマを内蔵しており、これと入力選択式高速コンパレータによるカウントにより、120度通電制御において、停止状態や30Krpm以上の高速回転時においても、センサレスでロータ位置の検出が可能だという。
また、微小信号の増幅率をソフトウェア設定により×4~×32で変更可能な3.0V/μs以上の高スルーレートを持つプログラマブル・ゲイン・アンプ(PGA)を内蔵したほか、同アンプからの出力を入力できる高速コンパレータを搭載しているため、これら部品の外付けを削減しつつ電圧計測やモータ制御回路の過電流検出を行うことが可能だという。
さらに、反応時間0.07μs(TYP.)のコンパレータを2チャネル搭載し、外付けコンパレータを不要としているほか、1チャネルは、PGAの出力信号を入力することが可能なため、ブラシレスモータ制御でのインバータ回路の過電流保護などに使用することができる。
なお、すでに一部の製品にてサンプル出荷を開始しており、順次提供製品を増やしていく予定。量産は2015年7月からを予定。パッケージは最小24ピン HWQFN(4mm×4mm)から、64ピン LFQFP(10mm×10mm)まで用意されており、2016年にはグループ合計で月産100万個を計画しているという。