ルネサス エレクトロニクスは8月27日、ハイブリッド電気自動車/電気自動車(HEV/EV)用モータ制御向けに40nmプロセスを採用した車載用32ビットマイコン「RH850/C1x」シリーズ2品種を発表した。
同製品は、最先端40nmプロセス技術に加え、実績ある構造を採用した大容量メモリを搭載する他、従来品で実績のある要素技術をさらに強化したR/Dコンバータ、モータ制御IP、モータ制御タイマをはじめ、HEV/EV用モータ制御向け周辺機能を豊富に内蔵している。また、システム構成に応じて選択できる1モータ制御用の「RH850/C1M」と2モータ制御用の「RH850/C1H」をラインナップしたのに加え、「RH850/C1H」ではメインCPUと独立したプログラムが実行できるパフォーマンスCPUを搭載した。さらに、メインCPUに「機能安全」の実現を目的としたロックステップ方式を採用し、周辺機能にも機能安全機構を搭載できるといった特徴を有している。
この他、現在サンプル出荷中の「RH850」ファミリ用電源管理IC「RAA270000KFT」と組み合わせて使用できる。同ICはマイコン動作に必要な全ての電源、2つの外部センサ電源用トラッカ、および各種状態監視・回路診断機能を集積しているため、マイコンとの組み合わせにより、ユーザーの電源設計負担を軽減できるという。
なお、サンプル価格は「RH850/C1H」が1万2000円、「RH850/C1M」が1万円。2015年初頭よりサンプル出荷を開始し、2016年5月より量産出荷を月産10万個で開始する計画としている。