フィッシング対策協議会は5月13日、インターネットバンキングを狙った不正送金被害が急増していることを受け、「インターネットバンキングの不正送金にあわないためのガイドライン」を公開した。

警察庁の発表によれば、インターネットバンキングを狙った不正送金の被害は、平成24年に64件、約4,800万円だった被害額が、平成25年には1,315件、約14億600万円の被害に達しており、前年比29倍になっている。

同協議会では、不正送金防止の鉄則として、「乱数表など(第二認証情報)の入力は慎重に」と「インターネット利用機器を最新の状態に保とう」を掲げている。

第二認証情報として用いられている乱数表について、「すべての乱数を同時に入力してはいけない」と注意している。乱数の一部だけ入力させたり、それを複数回繰り返したりする巧妙な手口もあるが、銀行が偽画面の具体例を掲載して注意を呼びかけていることもあるので、そうした情報も利用しつつ、入力は慎重に行うべきとしている。

三井住友銀行がWebサイトで公開している不正な画面

2つ目の鉄則については、PCとスマートフォン/タブレットに分けて対策を紹介している。

PCについては、「ソフトウェアのアップデートをこまめに行う」「ウイルス対策を利用し、検知用データを常に最新にする」「OSも忘れずにアップデートする」「怪しいサイトへのアクセスを避ける」べきとしている。

スマートフォン/タブレットについては、PCと同様に 「ウイルス対策を利用し、検知用データを常に最新にする」「OSも忘れずにアップデートする」ほか、「アプリをアップデートで常に最新に保つ」「アプリは正規のマーケットからインストールする」べきとしている。