続いて、UCS Directorのテンプレート/期間設定機能である。

テンプレート機能

UCS Directorでは仮想環境上の仮想マシンテンプレートをカタログとして公開できる。ユーザーは仮想マシン作成時にCPU/メモリ/ストレージ/NIC等のリソースを選択可能だ。また、仮想マシン作成後に指定のワークフローを実行することで様々な対応を行える。

UCS Directorの大きな特徴は、仮想マシンカタログに加えて、"ワークフロー"もカタログ化して公開できる点である。ワークフローはGUIから簡単に作成可能。物理リソースと仮想リソース双方の作成・承認作業を組み込める。

例えば、新規物理サーバを追加する際には、物理サーバ、ネットワーク機器、ストレージ、仮想環境などに対する機器の設定が必要になるが、その作業内容とそれに対する承認プロセスを1つのワークフローに織り込むこめる。ワークフローに組み込まれた処理は、承認後に自動的に実行される仕組みだ。

このように、UCS Directorでは、IT管理者が行うシステム全体に対する機器操作を定型化してカタログ化したうえで、煩雑な処理を自動実行できる。ITに詳しくないオペレータでも複雑な管理業務が可能になる。

期間設定機能

UCS Directorでも、利用期間の設定機能が搭載されている。仮想マシン作成時に利用期間を設定すれば、期間が過ぎると自動的に削除される。

図10 : UCS Directorによるテンプレート化とリース期間設定