Q:日本のお菓子のパッケージデザイン、母国より優れている点は?

チョコレートをはじめとする甘いお菓子からスナック菓子まで、数え切れないほどのお菓子がお店に並んでいる日本。その中には外国から輸入された物もありますが、日本で好まれる味とパッケージのために、すっかり市民権を獲得したものばかりです。

さて、外国人のみなさんはそんなお菓子のパッケージデザインについて、どんな印象を持っているのでしょうか。日本在住の外国人20名に「コンビニで売っているようなお菓子のパッケージで、母国のものより優れたデザイン」を聞いてみました。

■まず母国のものより開きやすいです。「キャラメルコーン」のようなお菓子はキャラクターも使っていてかわいいし、プリントも繊細できれいだと思います。(フランス/30代後半/男性)
■開けやすさはドイツより優れていますが、余計な包装が多い気がします。(ドイツ/30代後半/男性)

横にきれいに割ける袋や何度も開けられる箱もの、一発で開けられるシュリンクパックなど、日本のパッケージの機能性は、もしかして世界一なのではないでしょうか。そんな使う人の気持ちを汲んだ、細部の使いやすさに言及した回答がちらほら。機能性の追求は外国人にも注目される優れたポイントとなっています。一方で、過剰な包装への指摘は私たち自身頷けるところもあるでしょう。エコの国ドイツの方ならではの指摘です。

■スウェーデンはなんでもシンプルです。日本のほうが全体的にかわいいし、魅力的なパッケージデザインが多いです。(スウェーデン/40代後半/女性)
■かわいいキャラクターやおいしそうな写真を使用しているところ。(中国/30代前半/女性)
■色や細かいデザイン。(オーストラリア/40代前半/男性)

全体的なキャラクターのかわいらしさやデザインの繊細さをあげる人も。国内では子ども向けの印象も強いキャラクターを用いたパッケージも、「kawaii」が世界語になっている昨今では、むしろ日本らしさをよく表すデザインの個性になっているのかもしれません。 また、おいしそうな写真は、メニューやCMなど食べ物をアピールする際に「シズル」感を重視する日本人のこだわりが同じようによく出た部分と言えそうです。

■すべてです。(スリランカ/50代後半/男性)
■ほとんどが母国のものより優れていると思います。(ベトナム/30代前半/女性)
■たくさんあります。ほとんどのものがそうだと思います。(インドネシア/30代前半/女性)
■すべての日本のデザインは、基本的にスペインより精巧だと思います。(スペイン/30代後半/男性)

すべて、という回答が実は本アンケートのNo.1。特にアジア各国出身者に多いのが特徴です。アジアの一部では日本のお菓子は、味や安全性はもとよりパッケージも含めた部分で絶大な信頼性と人気があるそう。それだけにこのアンケートでも「日本のもの」全般に対してよい印象があるのかもしれませんね。

■「コアラのマーチ」です。(シリア/30代前半/男性)
■「たけのこの里」です。(ブラジル/50代前半/女性)
■「ポッキー」です。(イギリス/40代後半/男性)
■「キットカット」です。(韓国/40代後半/男性)
■チョコレートのパッケージです。(ペルー/40代後半/男性)

アイテム単体の回答です。男女問わずチョコレートのお菓子を挙げているのは、それだけの品数があるからなのでしょう。キットカットやポッキーなどのように味にバリエーションが多いものは、デザイン的にも注目度が高いと言えます。ちなみに、この辺りのお菓子は海外でも買えるため、お土産にする場合は抹茶味など国内限定のものが喜ばれるそうですよ。

■中に何が入っているのかがわかりにくい気がします。(トルコ/20代後半/女性)
■お菓子はコンビニでよく買いますが、どんなデザインが好きかと聞かれても思い出せないので、あまりないのだと思います。(ロシア/20代後半/女性)

こちらは否定派の意見。過剰包装に関する意見もありましたが、丁寧で繊細な包装であるがゆえの「わかりにくい」という意見も。そこは表裏一体の部分でもあるため、国民性による認識の違いなのでしょうね。

国内では、パッケージの一部でもある「おまけ」に注目が集まることも多いお菓子。しかし、その辺りに関する言及が特になかったのは、日本人と外国人の違いが垣間見える、興味深い部分でした。また、回答内で出てきたロングラン商品には、時代に合わせてデザインチェンジが行われているものもあります。グラフィックやフォント、また開け口などを改めて見直してみると面白い発見があるかもしれませんよ。