自動制御部門の決勝の結果
続いては自動制御部門。
自動制御部門
- 優勝(大田区長賞):PEGASUS(秋田高専) 4005点(画像20・動画6)
- 準優勝(JAXA賞):FLANGER(秋田高専) 3885点(動画7)
- 3位(ものづくり日本会議賞):NAVIX-b(名大大学院 工学研究科 航空宇宙工学専攻) 3330点(動画8)
- 4位(21cNBC・羽生田鉄工所賞):Golden Eagle-II(秋田高専) 3275点(画像13・動画9)
- 5位(夢ナビ賞):ポアソン(農工大 工学部機械システム工学科) 2990点(動画10)
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こちらは大きな変動はなく、PEGASUSは予選と同じ4005点を叩き出し、唯一の4000点台で優勝。そして2位には予選3位だった同門の「FLANGER」が入り、同校としては2回目のワンツー・フィニッシュを決めた。なお、4位の「Golden Eagle-II」も秋田高専である。
PEGASUSは先ほど紹介したので、2位のFLANGER(画像24)を取り上げると、複葉機なのが見た目の大きな特徴だ(上側のウイングは前面が曲面を描いているパラソル構造のウイングで、下側のウイングはフラットになっている)。飛行ロボコンは、同一の学校から複数チームが参加してもいいルールだが、同一コンセプトの機体ではダメというルールがあるので、PEGASUSとは大きく異なる。PEGASUSが第8回大会準優勝のM-Revolutionのコンセプトを引き継いでいるように、こちらは第7回大会で5位に入賞した「Mayfly8」を引き継ぎ、そこに自動制御システムを組み込み、無動力滑空も行えるようにしたという。低速飛行や安定性、敏捷性がMayfly8に比べて強化されている。
3位のNAVIX-b(画像25)は、3軸加速度、3軸地磁気、3軸ジャイロの9軸センサと、超音波センサを搭載した機体だ。軽量、広い翼面積を特徴とし、素材にはカーボン製のロッドや、発泡ポリプロビレンなどが使われている。何よりも特徴的なのが、その離陸の仕方で、尾部を下にして立てて(立てられるように設計されている)ロケットのように垂直離陸するところ(画像26)。またホバリングを行いやすいよう、フライトアシスト機能としてホバリングモードを用意してあり、物資投下の命中精度を上げられるようになっている。
チームの名古屋大学大学院 工学研究科 航空宇宙工学専攻も第1回大会から参加しており、昨年は前身の機体のNAVIXαが3位に入っている。以前の大会からユニークデザイン賞などを取っており、独創性を重視しているようだ。