NASA

NASAは4月15日(米国時間)、これまでNASAが資本出資を実施し、米ロチェスター大学の研究者らと共同で開発してきた赤外線センサが、重要な設計試験に合格したと発表した。今回発表された赤外線センサは今後NASAが進めようとしている地球近傍の小惑星の観測プロジェクトなどの基盤技術となるもの。重さも軽量で、宇宙望遠鏡などに活用される見通し。

地球近傍には大量の小惑星があると推定されているが、既存の望遠鏡では観測が難しいとされている。小型であることに加え、小惑星そのものは発光しないため存在を把握することが難しい。さらに、反射率の違いで誤ったサイズで認識してしまう。このため、こうした小惑星を正確に観測するための赤外線センサの開発が進められていた。今回NASAから赤外線センサの開発に一定の目処がついたことが発表されたことで、今後の観測プロジェクトにも一定の道筋が見えたことになる。

NASAは今後のプロジェクトで地球近傍の小惑星のより詳しい分布やマップの製作などに取り組めるようになるほか、太陽系内のより多くの小惑星を把握できるようになる見通し。