Tegra LTEモバイルプロセッサ

NVIDIAは2月19日(米国時間)、同社初となる完全統合型の4G LTEモバイル・プロセッサ「NVIDIA Tegra 4i」(開発コードネーム:Project Grey)を発表した。

同製品は、Tegra 4と同じアーキテクチャを採用したカスタムNVIDIA GPUコアが60個集積されているほか、ARM Cortex-A9の最新リリース版となる「R4 Cortex-A9」をベースとした2.3GHzのクアッドコアCPUに第5のバッテリセーブ型コアを組み合わせたCPUと、ソフトウェア定義型のLTEモデム「NVIDIA i500」の統合最適化バージョンを集積しており、競合製品比で半分の面積ながら処理速度を向上させることができるという。

Tegra 4と同じアーキテクチャを採用したGPUコアとソフトウェアLTEモデムを1チップに統合することで低価格向けスマートフォンでの搭載を目指す

コンソールに匹敵する高品位なゲーム体験とフル1080p HDの表示が得られるほか、カメラ機能としてNVIDIA Chimeraコンピュテーショナルフォトグラフィ・アーキテクチャもサポート。これにより、常時オンのハイダイナミックレンジ(HDR)機能やタップ・トゥー・トラック機能、HDR対応パノラマ写真といった機能などを利用することが可能になるとしている。

また同社は、独自のモバイル・テクノロジの実証に向け、Tegra 4i向けに、リファレンス・スマートフォン・プラットフォーム「Phoenix」(開発コード名)を発表しており、同プラットフォームを用いて設計を行った場合、Tegra 4i搭載スマートフォンを短期間で市場に投入することが可能になるとしている。

Tegra 4iを用いたリファレンスプラットフォーム「Phoenix」の構成イメージ