川崎重工業は10月25日、自社高速ピッキングロボット「picKstar」の新機種として、「YS02N」を11月1日より発売することを発表した。

同ロボットは、同社のデルタ型パラレルリンクロボット「YF03N」の設置面積およびアーム寸法を小型化したもので、食品、薬品、化粧品の製造ラインのみならず、電子関連機器まで幅広い用途に対応することを目的に開発された高速ピッキングロボット。コンパクト・省スペース化を実現したため、複数ロボットを高密度配置することが可能なほか、本体重量を60kgに軽量化したため、片持ち架台への据付も可能となった。

また、コンパクトなロボットながら、直径600mmの広い動作範囲を有し、最大200サイクル/分の高い処理能力を実現することが可能(上下25mm、水平305mm、負荷0.5kgの場合)なほか、手首トルクが高く、様々なツールを手首先端部に取り付けることで、幅広い用途に使用することができる構造となっている。

さらにメインパーツをユニットごとに交換することができ、交換作業も簡単であるため、ロボット部品交換時のライン停止時間を最小限に抑え早期復旧が可能なほか、ロボット上部の据付中心部には、「ビジョンシステム」に対応したカメラ設置用スペース(中空)があるため、ワーク作業エリアの画像データをカメラにより容易に取り込むことが可能となっている。

動作自由度は4軸、最大可搬重量は2kg。コントローラには新開発の小型コントローラ「E94」を採用したことで、狭い空間への設置も可能となったという。なお国内の販売価格は300万円(税別)としている。

川崎重工の高速ピッキングロボットpicKstarの新機種「YS02N」