東京電力は21日、福島第一原発から20キロメートル(km)圏内の沿岸海域で採取した魚介類の核種分析結果を公表した。このうち、南相馬市の太田川沖合1km付近で今月1日に採取したアイナメから、過去最大値となる1キログラム(kg)当たり25,800ベクレルの放射性セシウムを検出した。国が定める一般食品の基準値(1kg当たり100ベクレル、今年4月1日から適用)の258倍も高い。これまでの海水魚における最大値は昨年4月に採取されたコウナゴの14,400ベクレルだった。

報道各紙などによると、過去最大値の放射性セシウムを検出したアイナメは、2匹分をすり身にして測定したもので、個別に測定すると1匹は38,000ベクレル、もう1匹は9,300ベクレルだったという。

今回の核種分析は、7月18日と23日、8月1日に海域5地点で採取した20種類の魚介類について行った。このうち、アイナメのほかに国の基準値を超えたのはクロソイが1kg当たり490ベクレル、ババガレイ440ベクレル、コモンカスベ430ベクレル、マコガレイ250ベクレル、スズキ248ベクレル、ヒラメ245ベクレルなど10種類に及ぶ。

アイナメの高い数値について、東京電力は「ホットスポットにいた餌を食べたと考えられる」という。

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