Integrated Device Technology(IDT)は8月16日、450MHz/LTE/EGSMシステム向けに混み合う周波数スペクトルにおける相互変調歪みを削減するベーストランシーバ基地局(BTS)ダイバーシティミキサ「Zero-Distortion IDT F1102」を発表した。

同製品は、400~1000MHzのRFからIF(中間周波)向けの、低消費電力で低歪みのデュアルミキサで、標準的なミキサと比べて3次相互変調歪み(IM3)を15dB以上改善しながら消費電力を40%以上削減している。これにより、SN比の向上によるサービス品質(QoS)の改善や、高密度の無線カード筐体において、5Vで1.15W、最大+43dBmのIP3Oと放熱低減が図れるため、マルチキャリアやマルチモード4G LTE/EGSM BTSシステムに最適だと同社では説明している。

また、「F1102」は、この他のミキサファミリと同様に、速いセトリング時間および電源の投入・停止モードでの局部発振器(LO)の一定の入力インピーダンスを提供する。これにより、顧客は時分割複信(TDD:time-division duplexing)レシーバスロット間のミキサをパワーダウンすることができるので、消費電力のさらなる削減が可能。さらに、ハイサイドインジェクションまたはローサイドインジェクションのいずれでも使用できる他、既存のデバイスとピン互換が可能なため、容易にアップグレードできる。

なお、パッケージは6mm角の36ピンQFN。現在、特定のユーザー向けにサンプル出荷を開始している。

450MHz/LTE/EGSMシステム向けBTSダイバーシティミキサ「Zero-Distortion IDT F1102」