Integrated Device Technology(IDT)は7月31日、超低消費電力のG級ヘッドホンアンプとDDX D級スピーカアンプを集積した業界初のHDオーディオコーデック「92HD95B」を発表した。これにより、Windows 8のランタイムD3低消費電力スタンバイ・モードの厳しい要求に適合するという。

同製品は、分解能24ビットの4チャネルHDオーディオ・コーデック(2つのステレオD/Aコンバータ、2つのステレオA/Dコンバータ)を有し、G級ヘッドホンアンプは、現在のAB級ヘッドホン・アンプに対して最大50%、DDXスピーカ・アンプは、標準的なD級ソリューションに対して最大70%の消費電力が削減できる。これにより、HDオーディオバスに基づく、ノートパソコンやタブレット端末の設計において、バッテリーの長寿命化に寄与するという。

また、スピーカ保護用の周波数選択可能なハイパスフィルタおよび様々な動作シナリオの中で、スピーカ最適化のための10バンドパラメトリックイコライザなどのオーディオ特性を強化する数種類のハードウエア機能を集積化しているのも特徴となっている。さらに、オーディオコーデックは、共鳴やスピーカ障害を引き起こさずに、より高い平均音量レベルを可能にするハードウェアベースのコンプレッサ/リミッタも備えている。

なお、パッケージは5mm角の40ピンQFN。現在、特定のユーザー向けにサンプル出荷を開始している。

超低消費電力のG級ヘッドホンアンプとDDX D級スピーカアンプを集積したHDオーディオコーデック「92HD95B」