Texas Instruments(TI)は、ARM-Cortex-A8プロセッサを搭載した「Sitara」の最新製品「AM335x」と「AM37x」上でAndroid 4.0(Ice Cream Sandwich)をサポートするソフトウェア開発キット(SDK)を供給すると発表した。

Android 4.0では、時計やゴーグルなどのウェアラブルガジェット製品の他、家電製品、オートメーション、教育および企業向けタブレットなどのマルチメディア・ビデオ機能を中核としないディスプレイパネル、POS端末、ポータブルのナビゲーション機器および産業用コントロール向け製品などにおいて、低コスト・低消費電力の組み込み製品に、いち早く導入することができる。

今回のSDKでは、コネクティビティおよび3Dグラフィクスの各機能を予め搭載しており、「Sitara」製品にもアップデートをすることが可能。さらに、EVM(評価モジュール)「AM335x」、Beagleboard-xM、BeagleBone、EVM「AM37x」およびFlash Boardなどの各プラットフォーム上で、Android OSの互換性テスト・スイートによって全機能が検証済みであり、各種対応アプリケーションを迅速かつ容易に評価することができる。

SDKは、Linuxカーネル、uboot/x-loaderといった複数のブートローダ、Android 4.0.3 (Ice Cream Sandwich)OS、Imagination Technologiesの「POWERVR SGX OpenGL」ドライバ群およびライブラリ群を使用した3Dグラフィクス、Wi-Fi(802.11 b/g/n)およびBluetooth Ver. 2.1のをサポートするTIのコンボ・コネクティビティ・ドライバ群「WiLink 6.0」、性能計測およびベンチマーク用アプリケーションであるRowboPERF、Androidのデバッグ向けのホスト・ツール群、TIの「Code Composer Studio IDE(統合開発環境)」、設計に役立つアプリケーション・ノート、ガイドおよびテスト結果などで構成されている。

なお、今回の「Sitara」向けAndroid 4.0 SDKは、商用向けの開発または量産の制限なしで、無償でダウンロードすることが可能。「Sitara」向けの最新のAndroidコードを検証したい場合は、オープンソース・コミュニティのarowboat.orgも参照できる。

また、EVMは全機能を内蔵した「AM335x」搭載の「TMDXEVM3558」が参考価格995ドル。「AM37x」搭載「TMDXEVM3715」が参考価格1495ドル。「BeagleBone」が参考価格89ドル、Flash Boardが参考価格699ドルとなっている。