Analog Devices(ADI)は、同社のデジタルアイソレータ技術「iCoupler」を応用した絶縁型ハーフブリッジ・ゲート・ドライバ「ADuM3223/4223」(4APEAK)を発表した。

従来のフォトカプラベースのゲートドライバではタイミング性能が低いため長いデッドタイムが必要であったが、2製品は同社のデジタルアイソレータ技術「iCoupler」を組み込むことで、従来型のフォトカプラ技術ベース製品に比べ、4倍以上の高速タイミングに対応可能となったほか、製品寿命も50年へと延長することに成功したという。

iCouplerの概要

55ns未満の伝搬遅延と5ns未満の遅延マッチング性能を実現可能で、最高5kV rms(UL1577 1sec)の出入力間絶縁を実現しているほか、クロス導通の可能性を最小にするハイサイドとローサイド出力間は700VPEAKガルバニック絶縁によって、機器の信頼性と安全性の改善を実現することが可能だ。

また、独立したアイソレーションチャネルを2つ備え、3.3Vから5.5Vの入力電源範囲で動作する。各出力は入力に応じて最高400V rmsまでの連続動作が可能で、ハイサイドとローサイドの電圧差の許容範囲が広いことから、、幅広いバス電圧を高い信頼性でコントロールすることができるため、同社ではAD/DC電源、DC/DC電源、ソーラーインバータ、モータ制御などの分野をターゲットとしている。

2製品ともにすでに量産出荷を開始しており、1000個購入時の単価はADuM3223が1.57ドル、同4223が1.88ドル(いずれも米国での販売価格)となっている。

絶縁型ハーフブリッジ・ゲート・ドライバ「ADuM3223/4223」の概要