Analog Devices(ADI)は、マルチポイント低電圧差動信号伝送(M-LVDS)トランシーバとして、高いESD(静電放電)保護機能を搭載した「ADN469xE M-LVDSシリーズ」を発表した。

「ADN469xE M-LVDSシリーズ」のパッケージイメージ

同シリーズは8製品が用意され、それぞれ1対多数通信を実現することを目的に8個のトランシーバを内蔵しており、トランシーバごとに単一の差動ケーブルペアを用いて100Mbps(50MHz)または200Mbps(100MHz)のデータレートで、32個のデータ/クロックノードを接続することが可能であり、1本のラインのみによる電力の削減や基板面積の削減などを可能とする。

ターゲットとしては高速で精度の高い有線通信(無線通信の有線部を含む)、サーバ、産業機器/計測器、バックプレーン信号駆動を想定しているという。

各製品モデルの違いは、レシーバが、Rx入力のスレッショルドが対象レベル設定のものと100mVのオフセットのものの2タイプ、信号伝送タイプとしてFull DuplexかHalf Duplexか、そしてデータレートが100Mbpsか200Mbpsかというものになっている。

8種類のモデルの違いの概要

ESD保護性能は15kV HBM/8kV IEC61000-2を実現しており、この頑丈さが1つの特長となると同社では説明しており、競合他社製品と比べて最大11倍の保護を実現できるという。

8製品はいずれもすでにサンプル出荷を開始しており、米国での1000個受注時の単価は1.05ドルからとなっている。

8種類のモデルの性能概要