仕事の効率アップは終わりのない課題だ。さまざまな人が持論を展開するなか、著名な米国の起業家であるMike Michalowicz氏がOpenForumでユニークな助言を行っている(「How to Double Your Productivity in Half the Time(半分の時間で生産性を倍増するには?)」)。

Michalowicz氏は起業家で、「ビジネスプランを練るのは時間の無駄」と記してベストセラーとなったビジネス書『The Toilet Paper Entrepreneur』の著者としても知られる。ゼロから起業家としてのキャリアを踏んだMichalowicz氏らしい生産性アップのアイディアを早速見てみよう。

Michalowicz氏の助言は、時間やコストをかけたくない(あるいは「かけられない」)という状況で生産性を改善したいという人にうってつけだ。いわば、「手っ取り早く効率を上げる方法」と言える。

(1)時間を短く区切る

時間と仕事量は残念ながら比例しない。これは勉強でも同じで、実際にMichalowicz氏は自分の子供が勉強する様子を見ながら、仕事時間を短く(だが集中)することが生産性アップにつながると思い至ったと明かす。

そもそも、「われわれの心や体は、短時間で仕事をして回復するために休憩するよう設計されている」とし、1時間程度仕事をして休憩、また仕事、そして休憩、と仕事時間を短く区切ることを提案している。休憩で重要なことは「仕事を忘れること」。20分散歩に出る、目を閉じて心を落ち着かせるなど、自分なりの方法を探してみたい。

(2)昼寝

この季節、ランチでお腹が膨れた後は、暖房の心地良さもあって午後は眠気に襲われる。そんな時、「くっつきそうになるまぶたを無理してあけようとすることはない」というのがMichalowicz氏流の考え方だ。「体が睡眠を欲しているサイン。30分から1時間の昼寝をして充電すれば、午後の作業の効率は上がる」という。

1日に必要な睡眠時間は8時間と言われている。8時間きっかり眠るヒマはないという人も多いだろう。であれば、午睡1時間、夜7時間で合計8時間の睡眠としてみてはいかがだろう?

(3)期日のないタスクリスト

タスクリストあるいはTo Doリストと聞いて、「すでにやっているのに、今さら何を言う」と思った読者も多いのでは? だが、タスクリストを作ってその通りに仕事が進んでいるようなら、この記事は読まないだろう。

Michalowicz氏は「問題は期日にある」と指摘する。期日を設ければ確かに急ぎの仕事はわかるが、急ぎの仕事が必ずしも重要とは限らないという。リストの横にもう1列設けて、顧客関連のタスク、売上をもたらすタスクなどと分類し、スマイリー、円マークなどシンボルを付けることを提案している。こうすれば、時間よりも重要度を優先したタスク管理が実現し、結果として効率が上がるかもしれない。