STMicroelectronicsは、8個の保護チャネルを備えた小型パッケージ採用のHSP(High-Speed Protection)高速保護用IC「HSP06-8M16 ESD」を発表した。すでに主要顧客向けにμDFNパッケージ(16パッド)でサンプル出荷を開始しており、単価は、3000個購入時で約0.40ドルとなっている。

「HSP06-8M16 ESD」のパッケージ外観イメージ

同製品は、HDMIやDisplayPort、DiiVA(Digital interactive interface for Video and Audio:ビデオ・オーディオ用デジタル対話型インタフェース)といった複数のマルチ・ギガビット・データ・チャネルを組み合わせた高速インタフェースの転送速度を維持することを目的としたもの。

主な仕様としては、15kV ESD(IEC 61000-4-2準拠)、差動インピーダンスは100Ω、入力/出力キャパシタンスは0.6pF、帯域幅は6.3GHzでHDMI/DVI/LVDS/Diiva/DisplayPort/USB3.0/SATAに対応している。

8個の保護チャネルを備えているため、設計者はコネクタ当たり1個のデバイスを使用するだけで済み、PCBの設計を簡略化することが可能だ。また、設計の簡略化を行い、実装面積を低減(パッケージサイズは3.3mm×1.5mm×0.6mm)したことで、代替手法と比べ小型で、基板上の空いたスペースを他の機能のために割り当てることが可能となる。

さらに、ライン当たりのキャパシタンスが小さく、キャパシタンス値の一致度が高いため、データ・エッジの遅れを最小限に抑えることが可能で、隣接ライン間の信号歪みをなくすことができる。このため、再生されたHD画像やオーディオに瞬間的な不具合を最終的に生じる可能性のある通信エラーを防ぐことが可能となっている。