東京工業大学学術国際情報センター(GSIC)が、NEC、日本ヒューレット・パッカード(日本HP)、NVIDIA、Microsoftなどの各社の協力で開発し、2010年11月より運用を開始したクラウド型グリーンスーパーコンピュータ「TSUBAME2.0」が、2010年11月18日、電力あたりの性能のランク付けを行うGreen500プロジェクトが発表した2010年11月版の「Green 500 List」において、1Wあたり958.35MFlopsを達成、世界2位を獲得した。また、同時に特別賞として「Greenest Production Supercomputer in the World賞」を受賞した。

さらに、同スパコンは電力性能を実験的に追求する小規模スパコンも対象に加えた「The Little Green 500 List」においても1Wあたり1037MFlopsで上位にランクインの予定であり、省エネ型ラップトップと比較して3倍の電力効率を達成したとしている。

今回の結果は、GSICにおける前機種のTSUBAME1のアジア1位の性能と「みんなのスパコン」としての使いやすさの同時達成をもとに、TSUBAME2.0に向けて数十倍の高性能化と省電力の同時達成を目指して行われた種々の研究成果が結実したものと言える。特に、同センターでは科学技術振興機構の戦略的創造研究推進事業(JST-CREST)における「ULPHPC(超低消費電力高性能計算)」や文部科学省科学研究費補助金特定領域研究「情報爆発」などの基礎研究プロジェクト、またNVIDIAおよびMicrosoftとの数年来の共同研究プロジェクトにおいて、GPUコンピュータの活用や、大規模高信頼化、高速大規模I/O、クラウド仮想化の研究などが続けられてきた。

なお、2010年11月版のGreen 500の上位5位を見ると、1位は、IBMの研究部門本部である「Thomas J. Watson Research Center」に設置された「Blue Gene/Q Prototype」で、トータル電力38.80kW、1Wあたりの性能は1684.20MFlopsを達成した。2位は上述のとおり、TSUBAME2.0で、トータル電力は1243.80kW、1Wあたりの性能は958.35MFlopsとなった。3位はNCSA(National Center for Supercomputing Applications:米国立スーパーコンピュータ応用研究所)で、トータル電力は36.00kW、1Wあたりの性能は933.06MFlops。4位は理化学研究所(理研)が中心となり、開発を進めている次世代スーパーコンピュータ「京」で、現在のトータル電力57.96kW、1Wあたりの性能は826.67MFlops。5位は独Forschungszentrum Juelich(FZJ)の「QPACE SFB TR Cluster」でトータル電力は57.54kW、1Wあたりの性能は773.38MFlopsとなった。

2010年11月版のThe Green500 List 上位10機種のスパコンと1Wあたりの性能