Texas Instruments(TI)は、システムの設置やメインテナンス中に、バス信号のツイスト・ペア配線を誤って逆接続することで発生する通信の停止や回路の故障を防止するトランシーバ「SN65HVD96」を発表した。すでに8ピンのSOICで量産出荷を開始しており、1000個受注時の単価(参考価格)は1.20ドルとしている。

「SN65HVD96」のパッケージイメージ

同製品は、同社が特許申請中のSymPolテクノロジーを採用、サードパーティの設置担当者が頻繁に配線作業を行うような厳しい工業環境において求められるバス・フォールト保護機能を提供するほか、バス配線の逆接続状態をデバイス内部で検出し、自動的に修正することが可能なため、コントローラや操作者の介入、ファームウェアの変更などが不要となる。

また、RS-485と同一ピン配置であることから、基板の再設計が不要なほか、バス信号ピンは最高で-35V~+40Vの異常電圧に耐えることから、代表的なHVAC機器の電源電圧である24Vの交流電圧への直接短絡状態に対しても、故障を最小することが可能となっている。

さらに高入力インピーダンスを提供し、最高で32ノードまで接続できることから、1個のネットワークに複数のノードを接続でき、リピータ装置が不要となり、システム・コストを低減することが可能となる。