Agilent Technologiesの日本法人であるアジレント・テクノロジーは、同社のモジュール型DC電源「Agilent N6705B DC電源/アナライザ」や「Agilent N6700シリーズ マルチ出力電源」向けに、ソース/メジャメント・ユニット(SMU)2製品を発表、即日販売を開始したことを発表した。

バッテリ・ドレイン解析向けの2象限電源モジュール「Agilent N6781A ソース/メジャメント・ユニット」と、ファンクション・テスト向けの2象限電源モジュール「Agilent N6782A ソース/メジャメント・ユニット」

今回販売を開始したのは、バッテリドレイン解析向けの2象限電源モジュール「Agilent N6781Aソース/メジャメント・ユニット」と、ファンクション・テスト(機能試験)向けの2象限電源モジュール「Agilent N6782Aソース/メジャメント・ユニット」の2製品で、バッテリ駆動機器やこれらの機器に使われる部品における測定課題に対応する先端の電源供給および測定機能を提供する。

2製品は、シームレス電流測定機能と呼ばれる機能を搭載、これによりダイナミックレンジの広い測定(微小電流から稼働時の電流まで、幅広い電流域における測定)を行う場合の課題を解消している。同機能を用いることで、ダイナミックレンジの広い測定においても、グリッチなどの発生なく、正確な測定を行うことができると同社は主張する。また、被測定物の電流が変化すると、SMUがその変化を検出、もっとも正確な測定ができるレンジへの切り替えを自動的に行うことが可能だ。

シームレス電流測定機能、およびSMUに搭載された18ビットデジタイザにより、これまで実現できなかった28ビットの垂直分解能での試験が可能となる。これにより、数nAから数Aまで、これまで見ることができなかった電流波形を一度の測定で見ることができるようになるため、従来以上に効率的に電流消費のようすを解析することができるようになる。

N6781Aは、現在市場で提供されている電源とは異なり、バッテリ駆動の携帯機器の消費電流を正確に測定することが可能。新たに提供するソフトウェア「Agilent 14585A」を用いることで、より詳細なバッテリ・ドレイン解析が可能となる。また、シームレス電流測定機能、プログラマブル出力抵抗、補助デジタル電圧計機能により、詳細なバッテリ・ドレイン解析を効率的に行うことが可能だ。

ファンクション・テスト向けのN6782Aは、電圧/電流出力波形または電子負荷としての電流シンク波形を最大100kHzまで定義することができ、また2象限電源として動作させることが可能。被測定物への入力では、高速応答や波形機能が役立つほか、出力においては、N6782Aの電子負荷機能を用いた測定を行うことが可能だ。入力、出力それぞれにおいて必要な機能を備えていることから、総合的なテスト・ソリューションとして利用することができる。

あわせて「Agilent N6705B DC電源/アナライザ」用の最新ソフトウェアやアップデートの提供も開始されており、価格はN6781Aが55万8648円(税別)、N6782Aが44万6036円(税別)、N6705B DC電源/アナライザが72万8912円(税別)となっている。