Analog Devices(ADI)は3月16日、2.95Vから20Vまでの入力電源電圧範囲をサポートする、電流モード同期式降圧コントローラ「ADP1870」「ADP1871」2製品を発表した。これらの同期式降圧コントローラは、コンスタント・オンタイムの電流モード・コントロール・システムを採用しており、高い過渡応答特性を実現する。

2製品ともに、バレー電流モード・コントロール・アーキテクチャの採用により、ノイズ耐性を向上および追加の電流センス抵抗が不要となり、低デューティ・サイクル時における性能が強化されている。

また、300kHz、600kHz、1MHzの3つの周波数オプションを用意。ADP1871は、パルス・スキッピングが可能な省電力モードを備えており、軽負荷時でもシステムの効率を改善し、出力レギュレーションを保つことが可能だ。低電圧バイアス印加機能は5Vの内蔵LDO(低ドロップアウト・レギュレータ)を通して供給される。

さらに、2製品ともにソフト・スタート時間が内部で設定されているので、スタートアップ時における入力電源からの突入電流を防ぎ、プリチャージ出力に対するソフト・スタート時の逆方向電流を保護することが可能なほか、精度±1.0%の0.6Vリファレンス電圧により、低電圧高精度のポイントオブロード・アプリケーションにも使用可能となっている。

2製品ともにすでにサンプル出荷を開始しており、1,000個受注時の単価は0.96ドルとなっている。