Infineon Technologiesは、電気エネルギーの効率的な利用に向け、欧州に拠点を持つ17企業をパートナーに、家電機器や電源、保健・医療用機器における電力の浪費を削減することを目的とした技術協力プロジェクト「SmartPM(家庭と医療におけるスマートな電力管理)」を立ち上げたことを明らかにした。

同プロジェクトでは、Infineonが各企業間の調整役を務め、参加機関の共同研究を通じて、機器の性能を損なうことなく、最大25%のエネルギー効率向上を目指す。これは、消費電力を1kWh削減するごとのCO2排出を全体で540g削減することにもつながる。

参加18企業は、共同でチップ回路設計(チップセット、チップメモリ、電源管理、専用ドライバーICなどを含む)における新たなコンセプトを打ち出し、システムアーキテクチャやパワーモジュールの開発を行う予定。半導体技術としては、SOI、SiCなどの適用が検討されており、これらの技術により、100V以下の低電圧、120~240Vの定格電圧、1,000V以上の高電圧などの電圧範囲への対応を目指す。

こうした技術が適用されるアプリケーションとしては、洗濯機(全世界の年間出荷台数は約7,500万台、洗濯乾燥機を含む)、冷蔵庫(同約9,000万台)、冷凍冷蔵庫(同約900万台)、食器洗い機(同約2,300万台)、ルームエアコン(同6,500万台)、ノートパソコン用電源(2008年の出荷台数は約1億3,000万台)、省エネスタンバイ機能付きのプラズマおよび液晶ディスプレイ/テレビ(同約1,000万台)などがあり、医療用機器としては、超音波検査装置やX線装置(2008年の生産台数は約9,500万台)などがある。

同プロジェクトの期間は20102年1月までの予定で、総予算は約2,000万ユーロ、その内半分がパートナー企業による出資となる。また、欧州ナノエレクトロニクス・イニシアチブ諮問委員会(ENIAC)がサブプログラム「SP4 Nanoelectronics for Energy & Environment」の一環として約330万ユーロを支援するほか、ドイツ連邦教育・研究省(BMBF)、ベルギーのフランダース科学技術活用イノベーション促進機構(IWT)、フランス経済金融産業省、産業担当大臣補佐(STSI)、アイルランド政府商務庁、イタリア大学・科学技術研究省、イタリア欧州研究促進局(APRE)、オランダSenterNovem、ノルウェー・リサーチ・カウンシル、スペイン教育科学省(DGI)、スウェーデン・イノベーションシステム庁(VINNOVA)といった国家レベルの資金援助機関からも600万ユーロ以上の資金が提供されることとなる。

なお、同プロジェクトには、以下の半導体、パワーモジュール、ソフトウェア企業、モーター駆動装置および医療機器のメーカー、学術機関が参加している(アルファベット順)。スペイン国家研究会議(スペイン)、デルフト工科大学(オランダ)、ダブリン・シティ大学(アイルランド)、EBM-Papst Mulfingen(ドイツ)、Elec-Con technology(ドイツ)、フラウンホーファー協会(ドイツ)、GE Vingmed Ultrasound(ノルウェー)、Infineon Technologies(ドイツ)、JLT Mobile Computers Sweden(スウェーデン)、Kontron Embedded Modules(ドイツ)、Microspire(フランス)、On Semiconductor(ベルギー)、Philips Consumer Lifestyle(オランダ)、Philips Technologie Forschungslaboratorien(ドイツ)、Stiftelsen Sintef(ノルウェー)、STMicroelectronics(イタリア)、Telefunken Semiconductors(ドイツ)、Thales Research and Technology(フランス)。