日本での啓蒙活動を推進
同社のビジネス拠点は、北米のほか台湾、中国、韓国、トルコ、日本にある。特に中国には北京に研究開発部隊を有しており、さまざまなIPや製品の開発にたずさわっているという。「何故中国に開発チームがいるといえば、私が清華大学(Tsingua University)の出身であり、中国のトップクラスのエンジニアを雇うことが利益につながることを知っているからだ」(同)とするほか、中国国内に拠点を持つことで、同市場での要求を即座にデザインに反映することができるという利点もあるという。
また、トルコは「欧州や中近東向けのテレビ製造工場が多数あり、そういった意味では同地域を狙う拠点として最適だと判断したため」(同)という。
一方、日本は、というと、顧客としては日本ビクターや船井電機などがデジタルテレビ向けにいるものの、その他の大手テレビメーカー各社などの認識は低いという。「特にテレビはチャレンジングだ」(同)としており、そうした分野に対し、Yang氏をエバンジェリスト的に活用するなどして、啓蒙を図っていき知名度の向上などを図っていく必要があるとみている。また、Cool HDを活用することで、携帯機器やデジタル家電へのアプローチを進めていくことも積極的に行っていくという。
このため、日本市場としては技術サポートなどの体制強化のタイミングを見計らっているとしており、「現在2社が代理店として活動しているが、こうした新しいフェーズに突入する段階で、代理店を3社くらいに増やして販売網などの強化を図りたい」(同)とするほか、IPのライセンスの積極展開により、市場のすそ野の拡大を狙うとしているが、そちらに関しては、直接Analogixが手がけていく戦略をとるという。
Yang氏としては、「地域性もあるので、日本のセールスディレクターに全権を委ねており、日本としての判断を重視してもらっている」としているが、自社製品については、「市場にとってベストなソリューションの提供を行っていく。それはグローバルで通用する製品、という意味で、だ」と語っており、サポートの充実を図りつつも、引き続きハイスピードインタフェース製品に注力し、ディスプレイやモニタなどを中心に低消費電力を実現する製品群を提供することで、より多くの顧客の獲得と製品への適用を目指していくと語ってくれた。