PC事業も、決して状況はよくない。

ネットブックの登場もあり、販売台数は上向いていたが、昨年11月以降は、経済環境の悪化の影響を受け、市場構成比の6割以上を占める企業向けPCの需要低迷につながり、これがPC市場全体の減速となっている。

国内最大シェアを誇るNECは、国内PC事業は黒字化したものの、海外PC事業が赤字。国内250万台の出荷台数も期初目標の275万台を下回り、前年実績の267万台を下回るマイナス成長となった。第3四半期までは前年実績を上回る形で推移していたのに比べると一転して苦戦を強いられた。

PC事業での苦戦はまだ続きそうな気配のNEC 矢野薫社長。先日、次世代スパコンからの撤退を表明し、業界を驚かせた

東芝は、1,000万台規模の出荷は維持したようだが、減収減益。ソニーも、出荷台数は前年の520万台から580万台に増加したものの、低価格の影響、為替の影響を受けて減収減益。富士通は、出荷台数が前年比145万台減の736万台と苦戦した。

今後は、次期OS「Windows7」の発売を前に買い控えが起こるとの見方もあり、しばらくは低迷が続く可能性もあろう。