今年8月15日、中国で最も有名な海賊版提供サイトである「蕃茄花園」 (www.tomatolei.com、以下、日本語では「トマト花園」と表記)の運営責任者・洪磊氏が警察に逮捕され、同時に同サイトも閉鎖された。さらに洪氏に技術サポートを提供してきた成都紅果科技も閉鎖させられている。
このニュースは、中国国内のPC、ソフトウェア、インターネットなどの業界で大きな波紋を呼んだ。
トマト花園版のWindows XP(要は海賊版Windows XP)は、元はMicrosoft製品からビルドアップされたものであり、今回の事件はMicrosoftの動向と深い関係がある。本レポートでは、今回の事件が起こった経緯、そして背景と原因を探っていく。
PCユーザーの3分の1が「トマト花園版Windows XP」利用
この事件で容疑者となった洪氏は、トマト花園の運営責任者であるとともに、トマト花園版Windows XP、つまり海賊版Windows XPの製作者でもある。このソフトウェアは中国国内では広く知られており、一説ではトマト花園版のユーザーが国内PCユーザーの3分の1を占めているとも言われている。
トマト花園は2003年に創設され、最新のトマト花園版XPがダウンロードできるだけでなく、海賊版アプリケーションソフトのダウンロードや、掲示板、ブログ、着メロなどのサービスも提供していた。
トマト花園には、「本サイトはコンピュータ学習の場であり、このサイトからダウンロードしたソフトウェアについては一切の法的責任を負いません。ダウンロード後は、24時間以内に削除してください。もしこのソフトウェアがお気に召したならば、是非とも正規版をお買い求めください」とあった。
もちろん、このような但し書きは単なる「タテマエ」であって、全く意味をなさない。そして、予防線を張っていたにも関わらず、結局洪氏は逮捕されてしまったのだった。