Google, Testing Technology Team, Zhanyong Wan氏は4日(米国時間)、Google Open Source BlogにおいてGoogle C++ Testing Frameworkを公開したことを発表した。Google C++ Testing Framework (以降、Google Test)は複数のOS (Linux、Mac OS X、Windows、Windows CE、Symbian)でC++テストコードを作成するためのフレームワーク。xUnitアーキテクチャをベースに開発されている。

Google TestはもともとGoogleの社内で開発されたC++テストフレームワーク。今回FLOSSプロダクトとして公開されることになった。ライセンスにはThe BSD License (3条項版)が採用されており、組み込み用途でも採用しやすくなっている。発表と同時にプロダクトも公開されており、現在のところGoogle Test 1.0.0 (gtest-1.0.0)としてソースコードが公開されている。

Google Test 1.0.0では自動テストディスカバリ機能が実現されているほか高度なアサーションセットの提供、ユーザが定義可能なアサーション機能の提供、デステスト(Linux対応)、致命的/非致命的アサーションに両対応、テストを実施するためのさまざまなオプションの提供、テスト結果をXMLレポートとして生成する機能などが提供されている。

プロジェクトページにはマルチプラットフォーム対応を記載されているが、配布物には今のところ正しくビルドできるOSはLinuxだけだと説明されている。ただし、Google Test自体はほかのライブラリにあまり依存せずにそれ単体で動作するようになっており、その意味でマルチプラットフォーム性が高いということのようだ。ソース単体はC/C++とgmake、それにシェルがあればビルドできるが、Subversionからチェックアウトしてビルドする場合にはautomakeやautoconf、libtoolそれにPython 2.4以上も必要とされている。

配布物にはサンプルも用意されておりコメントも豊富だ。今のところ使うためのマニュアルやハウツー、ティップスはGoogle C++ Testing Framework Primerくらいのものだが、サンプルコードを参考にして使うことができそうだ。C++でWebアプリケーションやシステムを開発している場合には一度検討してみるといいかもしれない。