米Tektronixの日本法人である日本テクトロニクスは18日、次世代DDR SDRAMであるDDR3に対応した総合テストツールセットとして、「DDR解析ソリューション」を発表した。

DDR3は、データ転送速度がDDR2の800MT/s(mega transfer per second)から1600MT/sへ、クロック周波数が同400MHzから800MHzへと高速化がなされている。そのため、波形の乱れや規格外れなど問題のある信号を正確に捕捉したり、問題箇所に着目した詳細な解析を行うことは困難となっており、デバッグが開発における重要課題の1つとなっている。

同ソリューションは、「デジタル検証/デバッグ」と「アナログ検証/デバッグ」で構成されている。デジタル検証/デバッグは、 ロジックアナライザ「TLA7000シリーズ」と新製品であるアクイジションモジュール「TLA7BB4型」を組み合わせることにより、DDR/DDR2/DDR3のすべてのデータ転送速度に対応する。1066MT/sまでの測定では、このDDRテストセットを使用することで、従来比で最大30%のコストを削減できる。

また、TLA7BB4型とNexus Technologyのプロトコル違反検出ソフトウェア「NEX-DDR-PROTOCOL」を組み合せることで、DDR2とDDR3のバスを自動的に解析し、プロトコル違反とその違反頻度を特定することができるほか、ロジックアナライザメモリ内のすべてのDDRコマンドを一覧表示することが可能だ。

アナログ検証/デバッグは、デジタルシリアルアナライザ「DSA70000シリーズ」用の新製品であるDDR解析ソフトウェア「DDRA」と、TriModeアクティブ差動プローブ「P7500シリーズ」、ジッタ/アイダイアグラム解析ソフトウェア「DPOJET」を組み合わせることにより、自動的に書込み/読出しを検出し、クロック、ジッタ、振幅、タイミング、アイダイアグラムの測定が可能。

また、DPOJETにはDDR測定機能が追加されたほか、物理リンク解析では、サンプリングオシロスコープ「DSA8200型」を使用することでTDRベースの信号パス特性評価と回路基板検証を実現することができる。

なお、新製品となるTLA7BB4型とDDRAの価格はそれぞれ税別で708万円~、25万3,000円~。DDRAについては即日出荷が開始され、TLA7BB4型は6月からの出荷が予定されている。