System Center Virtual Machine Manager

仮想マシンの管理ツールとして、2007年下半期に"System Center Virtual Machine Manager"がリリースされる予定である。Virtual Serverにも利用可能なこのツールは、Windows Server Virtualizationに用いることで、仮想マシンの作成や監視ばかりでなく、サーバリソースの最適化が可能になる。サーバの統合や、配置の設計(どのOSをどの物理サーバに配置するかを計算する)ことができるわけだ。

この設計により、サーバごとのOS数を最適化し負荷の均一化が図れ、サーバリソースの最適配分と集中管理による効率化が実現できるだろう。

仮想化のもたらすもの

仮想化により複数のOSを少数のハードウェアに統合することで、ハードウェアの使用効率を最大化できる。これはサーバ本体ばかりでなく、冷却対策とか設置場所のコストなども含まれる。また、新しく設置したシステムなどでは、システムの負荷の予測が困難なケースがよくあるが、仮想化により負荷とハードウェアの性能のアンバランスを容易に解消することができるようになり、新しいハードウェアへの移行も容易になるだろう。

ただし、むやみやたらとすべてのサーバを仮想化するという事態にはならないし、したとしても効率も費用対効果も上がらないのではないかと思う。そのバランスがどのあたりに落ち着くのかが、今後の課題となるだろう。

さらに仮想化については、Xenとの相互運用も可能にする(Windows Sever上の仮想化環境において、Xen対応Linuxが稼働可能になる)という。このことにより、Linuxを含む仮想環境の開発がWindows上でも可能になり、仮想化への移行が加速されるだろう。