Windows Server 2008では、仮想化やNAPなどシステム全体に大きく影響を与えると思われる新機能が追加されている。現時点ではまだBeta 3という段階で、2008年には正式版がリリースされる予定なので、まだ時間はあるものの、来年度のシステム構築の予算の立案スケジュールなどを考えると、そろそろWindows Server 2008について知っておく必要があるのではないだろうか。

Windows Server 2008の全貌は徐々に明らかになりつつあるが、真価が見えてくるのは実際に触って動かしてみてからだろう。現在マイクロソフトでは、Windows Server 2008のポータルサイトを設置している。この中には本稿で書いた技術情報やWebcast(オンラインセミナー)や実際の操作を体感できるバーチャルラボなど多くの情報が集約されている。Windows Server 2008についての情報をチェックするには、まずここにアクセスしてみることをお勧めする。

RCOリリース

2007年9月末にWindows Server RC0(Release Candidate 0)がリリースされた。これはWindows Server 2008 Beta 3での問題点を修正し、ローカライズの完成度を上げたものだ。

内容の詳細については十分な確認ができてはいないが、TechNet forumなどからの情報では、RC0ではBeta3に比べ以下の様な項目が変わっているようだ。

  • 日本語化が進む…Beta3では多くの英語表記が残っていたが、RC0では日本語化されてる。またCode Name Longhornの表記がなくなった
  • 英語64ビット版では、Server Virtualization(サーバ仮想化)が動作可能(日本語ではインストール不可能、英語の言語パックで可能)
  • Server CoreでIISが動作可能(CTP(Customer Technology Preview)版から可能)
  • Terminal Serviceの機能改善(RDC6.1が必要)
  • IISの機能改善
  • Windows Media Serviceの機能改善

またBeta 3からアップグレードを行う際は、SCSIなどでディスク情報が失われるという問題が発生しているので注意してほしい。