ワイヤレス方式のリモコンのデモを披露
最後に演壇に上がったのはフリースケールのコンシューマ担当ジェネラルマネージャーである薄井明英氏だ。
薄井氏は、まず同社が開発しているという薄膜の静電容量タッチセンサ「E-Field」を紹介。従来のタッチセンサは抵抗膜の接触で位置をセンシングするため、タッチパネルに触れる必要があり、汚れやすく、また耐久性にも問題があった。一方、ここで紹介されたタッチパネルは直接触れる必要がなく、また膜の接触に頼らないために耐久性に優れているという。
写真22 薄膜の静電容量タッチセンサを利用したE-Fieldセンサタッチパネル - パネルに直接触れる必要がなく、また抵抗膜がないために透過率も高い。さらに耐久性にも優れるという |
写真23 E-Fieldセンサタッチパネルのデモのようす。さわるとアイコンが変化する。すでに実用段階にあることをアピールした |
続いてRFを利用した家電用リモコンを紹介。説明するまでもないだろうが、広く利用されている赤外線リモコンは障害物などに弱く、使い勝手が良い物ではない。RF式には赤外線に見られる欠点がない一方で、開発に手間がかかる。そこでフリースケールが、RFリモコンの開発プラットフォームを提供。ハードウェアとプロトコルスタックを含むソフトウェアの両方をフリースケールが用意することで、開発期間の短縮を実現したという。
写真24 フリースケールが提供するRFリモコンプラットフォーム - プロトコルスタックを含むソフトウェアも含めて提供されるため、開発側は簡単なアプリケーションレイアを組み込むだけでRFリモコンを開発できる |
写真25 ソニーに採用されたRFリモコンでデモを実施 |
以上、駆け足でのレポートとなったが、フリースケールがいま何に注力しているのかが良くわかるセッションといえるだろう。今回はSideShow開発プラットフォームやDLNA関連など、コンシューマ製品を開発するためのソリューションが多く紹介された。