2025年1月の発表から4日間で5万台の予約注文が入り、すぐに受注が一時停止となったスズキの人気コンパクトSUV「ジムニーノマド」。なぜ、こんなにも人気があるのか。受注を再開した一部改良モデルに試乗したあと、開発関係者に話を聞いた。
スズキ「ジムニーノマド」の写真を一気に見る
そもそも発売した狙いは?
「本格的な悪路走破性を持つ5ドア コンパクトクロカン4×4」というのがジムニーノマドの商品コンセプト。悪路走破性の高さ、丈夫なフレーム付きの車体、見切りの良いボディデザイン、無駄のない機能美デザインというジムニーの特徴に、後席の高い乗降性・乗り心地・居住性と室内、荷室の拡大という必要最小限の魅力を加えたのが「ノマド」だ。
「ジムニーの性能を最大限活用するプロユーザーのお客様」というジムニーシエラの開発ターゲットに、「ジムニーの性能を日常生活で必要とするお客様」というターゲットを加えることで、ジムニーの性能に憧れを持っているユーザーを一気に取り込むことに成功したのが、ノマドの人気の理由だという。
普通じゃないけど普通に使えるクルマ?
スズキ関係者にノマドの魅力を聞くと、最初に挙がったのは「エクステリア」だった。四角いボディに丸目2眼のヘッドライトという組み合わせは個性にあふれ、一目でジムニーとわかる。力強い四輪駆動を想像させるデザインは、抜群の「ギア感」があって唯一無二だ。
5ドア化によって後席の乗降性を劇的に改善したことで、3ドアでは厳しかった「ファミリーを乗せる」というハードルを一気に下げることにも成功。ロングボディ化で足元スペースを広げ、さらにシートクッションの厚みを増したことで、長距離移動での疲労も軽減することができた。3ドアでは望めなかったフル乗車でのラゲッジスペースもしっかりと確保し、より普通のクルマとしての魅力を高めることに成功したことも人気の理由だ。
独特の乗り味も魅力になるクルマ
走行面はラダーフレームと3リンクリジッドサスペンション、パートタイム4WDの組み合わせで、悪路での走破性は一級品。
一方で、カラー化したメーターやディスプレイオーディオ、アダプティブクルーズコントロール、デュアルセンサーブレーキサポートⅡ、車線逸脱抑制機能など、最新モデルにふさわしい安全性能や快適性能も十分に使える。
普段使いでの機能性は高まり、騒音規制に対応した静粛性までも獲得したノマド。オン・オフの二律背反したニーズを満足させたことが、さらなる人気の理由になっているという。
ただ、オンロードではラダーフレームやリジッドサスのクセがけっこう残っていて、モノコックボディのクルマに比べるとステアリングが重かったり、ユサユサした乗り心地が伝わってきたりする。
このあたりについて設計を担当した四輪プラットフォーム設計部の野添直人主任に聞くと、「まあ、そこは違和感ではなく、普通のクルマとはちょっと違うというところが売りでして、わかってお買い上げいただくと嬉しいんですけれど」とのこと。確かにそれも人気の理由のひとつなのである。

































