カシオは、2022年6月17日に「アイサーチ・ジャパン」とのコラボモデルG-SHOCK「GWX-8904K」34,100円(税込)とBABY-G「BGR-3000UK」28,600円(税込)を発売する。毎年「イルカ・クジラモデル」や「イルクジ」の愛称で大きな注目を集めるモデルだ。
今回は本作の魅力とディテールはもちろん、カシオと「アイサーチ・ジャパン」をはじめとした環境団体との今までの取り組み、カシオの「自然との共生」の理念についても紹介していこう。
イルカ・クジラと自然の素晴らしさや大切さを伝える環境教育活動に取り組む環境団体。海の環境学習教室やレクチャーなど、大人から子供まで楽しみながらイルカ・クジラについて詳しくなれる教育プログラムを各地で実施。またフリーペーパーの発行やエコグッズの販売なども行っている。 活動はボランティアスタッフが中心で、趣旨に賛同する全国のサポートメンバー、企業・団体、国内外の研究者、ウォッチング関係者の支援によって支えられている。
もはや初夏の風物詩としてすっかりお馴染みとなったG-SHOCK/BABY-Gの「アイサーチ・ジャパン」とのコラボレーションモデル、通称「イルクジ」。今年のモデルはイルカ・クジラが吹き出す水しぶきにかかる「虹」がテーマとなっている。
G-SHOCKのベースモデルは、ビッグケースを用いたG-LIDEの「GWX-8900」、BABY-Gには「BGR-3000U」を採用。爽やかなホワイトをベースカラーに、ベゼルのレインボーIPでカラフルな虹を表現した。
両モデルとも、バンドには「アイサーチ・ジャパン」のロゴをプリント、裏ぶたには「Love The Sea And The Earth」のシンボルマークが刻まれている。バックライト点灯時はBABY-Gにはイルカ、G-SHOCKではクジラのシルエットが投影される特別な仕様になっている。
自然に優しい太陽光で駆動するタフソーラー、世界6局の標準電波を受信して時刻を自動修正するマルチバンド6対応電波時計など、機能や性能はベースモデルと同様。
また製品ボックスのプラスチック素材をすべて廃止し、紙箱には再生紙を使用。さらに、時計の製品袋もビニールではなく綿100%素材の巾着袋をセット。時計の保存や小物のポーチとしても再利用でき、環境に優しいパッケージングを取り入れている。
G-SHOCKやBABY-Gが優れた機能やデザインの製品を提供すると同時に、環境保護団体などの活動もサポートも行っていることは多くの読者の知るところだろう。その理由をカシオは公式サイトで述べている。
要約すると「カシオ製品の製造は最終組み立てがメインのため、グループ内での生産工程では生物多様性への直接影響は今のところない。しかし一方で、原材料や各種デバイス(センサーや半導体など)の調達先では、それが生じている可能性も否定できない。そして、もし起こっているとすれば、将来的に調達が困難になり、事業にとってリスクとなる」とのこと。
また、近年注目されている海洋プラスチック汚染についても「今後さらに悪化した場合や、有害物質の生物濃縮等が科学的に立証された場合、商品の本体や梱包材などに使用しているプラスチックの法規制が強化される可能性が高い」と憂慮。「これまで通りにプラスチック材料の利用が困難になれば、カシオも対応を迫られることになる」と述べる。
自然との共生はカシオにとって、いや多くの企業にとって社会貢献の枠を超え、もはやこれ以上棚上げにできない命題となっているのだ。
このような考えから「G-SHOCK」「BABY-G」は、1994年以降「アイサーチ・ジャパン」とのコラボモデルを継続して製品化。その売上の一部を同団体に寄付するとともに、時計という身近なアイテムを通じて自然保護の重要性を啓蒙する活動を行ってきた。このコラボレーションは、今年で28年目を迎える。
ここで、これまでにリリースされてきたモデルをいくつか振り返ってみよう。なお現在は、すべてのモデルが生産を終了している。
初代イルクジモデル。G-SHOCKで初めて、ケースとバンドにイエローとブラックの2トーンカラーを採用
BABY-Gから、イルクジと同じく「Love The Sea And The Earth」をスローガンとする新製品がもうひとつ発売される。アクアプラネットコラボレーションモデル「BGA-280AP-7AJR」16,500円(税込)だ。
珊瑚の保全、再生に力を注ぐNPO法人。沖縄本島北谷での珊瑚移植活動や石垣島での養殖活動と協働して活動を行っている。理事長は女優の田中律子氏。沖縄の海をこよなく愛する田中氏は、美ら島沖縄大使や久米島観光大使、石垣島さんご大使なども務めている。
こちらのテーマは海に漂う珊瑚「イソバナ」。美しい海を感じさせるスケルトンカラーを採用し、海とイソバナの美しいコントラストを、グラデーションカラーの文字板と濃いピンクの差し色で表現している。
この「珊瑚を守る活動」を行っているのがNPO法人「アクアプラネット」だ。カシオはそのサポートを2018年にスタート、珊瑚礁の保全再生活動を支援している。
また、同年1月には沖縄県石垣の海にカシオの珊瑚畑を設け、200本の珊瑚の苗を植えた。なお現在では、成長した珊瑚には小魚の姿が見られるようになっている。現在はまだ小さな規模とはいえ、その活動は着実に実を結んでいる。その場所にはやがて、立派な美しい珊瑚礁が広がるだろう。
BABY-G『BGA-280AP-7AJR』について詳しくはこちら
G-SHOCKとBABY-Gの海洋保護について触れてきたが、本格派アウトドアウォッチ「PRO TREK」もまた、自然との共生の理念をブランディングに積極的に採り入れている。そのひとつが「日本自然保護協会(NACS-J)」とのコラボレーションモデルだ。
2018年から、PRO TREKは日本自然保護協会(NACS-J)と共同でイヌワシ、オオルリシジミ、ウミガメ、尾瀬といった絶滅危惧種や守るべき自然をテーマにしたモデルを製品化。希少生物の保護活動へのサポートを継続してきた。
また、2022年の日本自然保護協会(NACS-J)とのコラボモデル「PRW-51NJ-1JR」(生産終了)では、ケースとウレタンバンド、樹脂製の裏蓋に焼却時の二酸化炭素排出量が少ないバイオマスプラスチックを使用、以降の新製品にも採用し、ラインナップにおける同素材の割合を拡大している。
アイサーチ・ジャパンをはじめ、環境団体のサポートを続けるカシオ。その背景には、自然環境の保護や維持に真剣に取り組んでこそ、永続的な事業を可能にするという理念があった。それは、かつて加速度的な経済発展と引き換えに多くの自然を失い、その代償として大気や海洋の汚染、気候の変動といった大きな環境の変化から学んだ知恵でもある。
そして、自然と共生する意識を後世に繋げていくためにも、カシオの環境保護活動は続いて行くことだろう。
[PR]提供:カシオ計算機