「〇〇ペイ」やSuicaなどの交通系ICカードをはじめとする、現金で支払わない決済方法「キャッシュレス決済」が広まってきました。現金以外で支払う手段が増えたことで、便利になった反面、お金の管理ができずついつい無駄遣いをしてしまう……という人は多いのでは? そんな人に、お金の管理法としてオススメしたいのが昔からある「家計簿」です。今回は、自身も続けるのが苦手だったという家計簿のカリスマ・づんさんに、続け方とお金の管理のコツを聞きました。
--今日はありがとうございます。早速ですが、「づんの家計簿」の書き方を教えてください
づん:まず、家や車のローン、保育料など毎月払うことが決まっているものを「固定費」として書き出します。定期預金や積み立てなど決まった額の貯蓄も同じように書き出しちゃいます。
--残ったお金が今月の予算というわけですね。
づん:はい。あとは、家族の誕生日や行事など、その月の用事をリストアップしておくと、「なんとなく今月はお金をたくさん使いそう」という予測がたちます。あとはその日の支出をひたすら書き込んでいきます。
電子マネーやクレジットカードを使ったときは、使った日に金額を書き込んで、マーカーを引くなどして見やすくします。
--項目に分けないんですね?
づん:私には項目に分けるのが難しくて続かなかったんです。もともと、赤字続きだった家計を赤字にしないためにはじめたので、赤字にならない(予算内に収まっていること)を大事にしています。
そこでポイントになるのが、“上書き合計”です。これは、1日の支出の合計を、前日までの支出と合算していくというもの。そうすることで、「今月はその日までにトータル幾ら使ったか」がひと目で分かります。そうすると、「あと1週間あるのに1万円しか使えない! 」のように焦るんです。
--危機感は大切ですね!ノート、ペン、電卓があればすぐに書ける
--づんさんは、3人のお子さんがいるそうですね。家事育児で忙しいのに手書きで家計簿をつける時間を毎日つくるのって大変じゃないですか?
づん:私の場合は、思い立った時にすぐにかけるように、ノート、ペン、電卓をいつもダイニングテーブルの上に出しっぱなしにしています。そんなにかさばる物でもないので、私は旅行の時も必ず持っていきますよ。項目にわけずシンプルに書き込むだけなので、買い物の量にもよりますが、1日分の記入は多い時でも10分程度あれば書き終わります。数日分ためちゃった時は、思い出しながら書くので、普段よりは時間がかかりますね。
--ちょっといじわるな質問になりますが、電卓ならスマホにもついています。思い立った時に書くなら、スマホの電卓を使った方が手軽ではありませんか?
づん:家計簿をつけていない方は、同じような質問をする人が多いんです。私も、ちょっとだけスマホの電卓を使ったことがあるんですが、押している感覚がないので、打ち間違えが多くなってしまって、電卓を別で用意するようにしたんです。
-- 電卓は、づんさんにとって必需品なんですね。ちなみにどんな電卓を使用していますか?
づん:以前は、カラフルな色が気に入って普通の電卓(カシオ製)を愛用していました。しかし最近新しい機能が備わった軽減税率対応の「JF-200RC」(カシオ製)を見つけて、“家計簿のための専用電卓! ”と思ったんです。
--この電卓のポイントを教えてください。
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づん:10月から、消費税が8%、10%と混在するようになりましたよね。この電卓なら、普通の電卓にはない税別ごとの専用キーがあるので、税率が異なるものでも計算がしやすくなります。税込額・税抜額・税額もキーを押すだけで切り替えられるのもいいですね。
づん:あと、この電卓だけについているのが「税計算合計キー」です。買い物をしていると、食品と一緒に、お酒や日用雑貨を買うこともあります。そうすると税率が混在するので、計算の回数が増えるのですが、このボタンがあれば、10%と8%が混在していても、それぞれの税込額を出しながら最後にこの「税計算合計キー」でトータルの税込額が計算できるので、計算時間も短縮できてとっても嬉しい機能だと思います。
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づん:個人的には、デザインも気に入っています。ステンレス調で、金属っぽい質感は高級感があって素敵。お気に入りの道具を使うとやる気にも繋がります。
書きやすいペン、書きやすいノート、そして計算しやすい工夫が施された電卓を選ぶことは家計簿を続ける大事なポイントだと思います。
書くから使った実感がある、書くから底値を覚える
--スマホやパソコンなどでも、家計簿アプリが登場するなか、改めて手書きの家計簿の魅力ってどんな点でしょうか。
づん:手書きの家計簿の良さは、記憶に残ることだと思います。例えば、よく買うものなら、書いているうちにそのアイテムの底値を自然と覚えるんです。そうなると、どの店で買い物するかも決まってきます。
また、電子マネーやクレジットカードって、意識しないとどんどん使ってしまうこともあると思います。そういう使った実感をしにくい決済方法こそ、手書きで金額を書き留めることが必要ではないでしょうか。書くと、買い物を振り返られるので、「買ってよかった」(喜び・満足感)、「買わなくてよかった」などの反省にもつながり、金額や買った物をしっかりと記憶にとどめることになり、それが無駄遣いを防ぐと思います。
--確かに、電子マネーは使った実感をしにくいですね。私は交通系の電子マネーをオートチャージにしていたら、予想以上に使っていて驚いたことがあります。
づん:そういうときも、チャージした日にチャージした金額を手書きで記憶にとどめることで、把握しやすくなりますよ。
--なるほど! 確かに、その都度書くことでどの位使っているのかを把握するきっかけになりますね。
書くから子どもとの時間にもなる
づん:家計簿アプリは便利なものもあると思うのですが、スマホを使うところがちょっと気になっています。実は、我が家では子どもの前でスマホを触らないようにしているんです。やっぱり親がスマホを使っていると、子どもも使いたがりますし。
我が家の場合、私が電卓をたたきながら家計簿を書き込んでいるときは、子どもたちは周りで絵を描くなど、何かしら書く作業をしていますね。上の子は電卓に興味を持ち始めたので、電卓を使うついでに、一緒に簡単な算数の勉強をしています。そういう意味では、私にとって家計簿を書く時間は、親子の時間にもなっていますね。
--なるほど。スマホだと、電卓というよりも、ほかのアプリに子どもの関心が行ってしまいそうですが、電卓なら、計算だけに集中できます。子どもと一緒に電卓を使うことで、数字の勉強さらにお金の勉強の入り口になりそうですね。
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