ビジネスの場で英会話が必要になる場面は年々増えてきており、訪日外国人から道を聞かれたり、飲み屋で隣り合わせたり、なんて機会も珍しくなくなってきた。そんな時に、「英会話がまともにできればなぁ」なんて、もどかしい気持ちを抱えたことがある人もいるのではないだろうか。そんな方々の後押ししてくれそうなのが、カシオ計算機のデジタル英会話学習機「joy study(ジョイスタディ)」だ。

joy studyは、ポケットサイズで気軽にリスニング学習できる英会話学習機として人気を集めてきた。そのその上位モデルとして、スピーキング学習にも対応したのが、先日発売された「joy study JY-S01」(以下、JY-S01)である。発音のトレーニング機能まで備えたJY-S01は、仕事でも日常生活でも、英会話の必要性が増えてきた昨今にぴったりの製品。そこで、今まさに毎日英会話勉強の真っ最中である筆者が、「JY-S01」を早速レビューしてみた。

20種類の教材をポケットサイズに凝縮

  • 「JY-S01」。手に馴染むサイズと軽さ。説明書を読まなくても感覚的に使いこなせるのも魅力のひとつ

まず、驚くべきはコンテンツの幅広さだ。実践的なストーリーで英会話を学べるデイビッド・セイン氏の「デイリースピーキング」は「日常会話・トラブル編」「買い物・レストラン・接客編」「オフィス・海外出張・留学編」「日本紹介・異文化理解編」の4編を収録。会話のスピード調整はもちろん、英語のあとに日本語を流すか、繰り返し再生を行うかどうかなどの設定ができる。自分に合ったスタイルで学べるから、積極的に勉強したい人の背中を押すコンテンツだ。

  • 英会話のあとに日本語が表示されるモード。もちろん音声でも日本語が流れるのでわからなかった部分もすぐに確認ができる

さらに、「聴いて覚える」をコンセプトにしたアルクの人気教材「キクタンファミリー」から、11コンテンツを収録している。その上、英語応対能力検定公認教材の「とにかくひとこと英会話」シリーズが5コンテンツ収録されている。

「日常会話」がしっかり学べる

使用してみて感じたのは、日常会話に特化してつくられているということ。特に面白かったのが、「デイビッド・セインのデイリースピーキング」。こちらに収録されているコンテンツは、「外国人が質問してきそう」かつ「聞かれてもパッと答えられない」ものばかり。

たとえば、「歌舞伎はいつどこではじまったの?」「なんで日本人は電車のなかで寝るの?」「なんで日本人は外でマスクをするの?」「東京の治安ってどうなの?」なんて、リアリティある内容が面白い。

ボキャブラリーを広げるのに役立つのが、「キクタンファミリー」の「キクタン」と「キクジュク」だ。リズムに合わせて単語や熟語とその訳を読み上げることで、発音と意味が効率よく記憶に刻み込まれるようになってる。キクタンは「Entry」「Basic」「Advanced」「Super」、キクジュクでは「Basic」「Super」とレベル分けがされているので、自分の英会話力に合わせて選ぶことができる。また、5分、10分などのちょっとした空き時間で学べるので、「1日3単語覚える」など、ルールを決めて覚えていくことで、自分の自信にもつながるだろう。筆者としては、熟語を使う機会が多いので、キクジュクで効率的に覚えられるのが魅力に感じた。「キクタンファミリー」の教材としては、この他に「キクタン英会話シリーズ」5コンテンツも収録されている。

また、「とにかくひとこと まちかど英会話」では、「Wi-Fiの場所を聞かれる」「携帯を充電できる場所を聞かれる」「お土産屋の場所を聞かれる」など、よくありそうなシチュエーションが豊富で、これをマスターすれば返事に困る場面を減らせるなと感じた。思えばシャイな日本人は日本にいる限り、自分から話しかけるよりもむしろ、質問されて答えるシチュエーションのほうが明らかに多いと思うので、これは理にかなっているといえるのではないだろうか。まさに、痒いところに手が届くコンテンツが充実している印象だ。

  • 「とにかくひとこと まちかど英会話」は、具体的なやりとりが多く収録されている。1つ1つは短い構成なので隙間時間でも十分学習できる