世の中のあらゆるトレンドは常に移り変わり、その速さはめまぐるしい。もちろんそれは、ノートPCにおいても等しくいえるだろう。そのため、いざノートPCの購入を考えたとき、トレンドを知ってから製品を選びたいと思っても、悩んでしまうことが多い。そこで、マイナビニュースのデジタルジャンル 林利明編集長に、2017年春夏のノートPCトレンドを語ってもらった。ノートPCトレンドの購入を考えている方はぜひ参考にしていただきたい。

2017年春夏、ノートPCのトレンドは

マイナビニュース デジタルジャンル 林利明編集長

2017年の春から夏にかけてのノートPCのトレンドは、本体サイズによって異なるのだが(例えば13型クラスのモバイルノートPCと15型クラスの据え置き型ノートPCでは、流行もユーザーニーズも違う)、全体的な傾向の一つとして挙げられるのは、最新規格のインタフェース類を搭載したモデルが増えていること。代表的なのは、無線LAN(Wi-Fi)のIEEE802.11acと、外部インタフェースのUSB Type-Cコネクタだろう。

無線LANのIEEE802.11acは、規格上の最大通信速度がいくつかあり、最低でも433Mbpsと高速だ。家庭に引く高速回線とIEEE802.11ac対応ルーターも必要だが、環境が整えば、インターネットの高品質な動画配信サービスなども快適に利用できる。

USB Type-Cコネクタには、少しわかりにくいところがあるので注意したい。USB Type-Cは、コネクタ形状とケーブルを指す。PC本体側の仕様によって、USB以外のデータも転送できる。具体的には、映像信号(DisplayPort互換、HDMI互換、MHL互換)、Thunderbolt、電源などだ。USB Type-Cコネクタを持つノートPCは、どんな種類のデータに対応しているのかを確認しておきたい。

また、2in1 PCが増え、一つのジャンルとして定着したのもトレンドに数えられる。2in1 PCは、液晶ディスプレイが回転するコンバーチブルタイプと、液晶ディスプレイ(タブレットPC本体部分)とキーボード部分が分離合体するデタッチャブルタイプの2種類に大別される。コンバーチブルタイプの利点は、一般的なクラムシェルタイプのノートPCとしても使いやすいことで、デタッチャブルタイプの利点はタブレットPC本体部分だけを軽量に持ち運べることだ。

さらにジャンルでいえば、用途に応じた設計やチューニングを行ったノートPCが、すっかり市民権を得た。ゲーミングノートPC、クリエイター向けノートPCなどが挙げられる。BTO対応モデルを扱っているメーカーに多く、大まかにいうと、ハイスペック構成にできたり、特定のゲームやアプリケーションの動作チェックが行われていたりする。

そのほか、モバイル系ノートPCでは、本体の重さが1kgを切るモデル(2in1 PCを含む)が増えており、注目度も高い。大手キャリアやMNNOのSIMカードを装着して通信できる、WWAN(ワイヤレスWAN)モデルも増加傾向にある。

実際に購入するならどれが当てはまるのか?

最近のノートPC事情は分かったが、では実際に購入するとなるとどれを選べばよいのだろうか。そこで今回は、充実したBTO製品を取り扱うマウスコンピューターの製品を例に、その中からおすすめの3製品を紹介していこう。

  • 15.6型フルHD液晶搭載のスタンダードノートPC「MB-F555BN1-S2

15.6型ノートPC「MB-F555BN1-S2

15.6型フルHD液晶、最新世代のCPUを搭載した、いわゆる「スタンダード」なノートPCだ。スタンダードというだけあって汎用性が高く、さまざまな用途に過不足なく使える。マシンパワー、外部インタフェース類とも充実しており、迷ったらコレを選んでおけばまず間違いない。また本機が属する「m-Book F」シリーズは、BTOによるカスタマイズメニューにストレージの選択肢が豊富だ。予算に余裕があれば、メモリやSSD/HDDの容量を増やして購入するといいだろう。

  • 8.9型Windows 10搭載タブレットPC「WN892V2

8.9型タブレットPC「WN892V2

税別・送料込みで30,980円という価格が目を引く、Windowsタブレットだ。画面サイズこそ8.9型と小さいが、着脱式のカバー付き日本語キーボードが標準で同梱されるのが大きなポイント。タブレットPCとしてカジュアルに利用するほか、キーボードを取り付けたノートPCスタイルにもなる。タブレットだけなら約383g、キーボード/カバーと合わせても約661gという軽さもうれしい。

  • クリエイター向けPCブランド「DAIV」の14型ノート「DAIV-NG4500S1-S5

14型ノートPC「DAIV-NG4500S1-S5

クリエイター向けPCブランド「DAIV」からは、14型ノートPC「DAIV-NG4500S1-S5」をセレクト。画像やムービーなどを扱うクリエイティブな用途には、パワフルなPCが要求されるため、「DAIV」シリーズは全体的にハイスペックだ。また、重さこそ約2.1kgあるが、持ち運べるモバイルワークステーションという使い方もできる。外部ディスプレイ出力は4K(3,840×2,160ドット)まで対応しているので、メインの仕事場では本機と4Kモニターという組み合わせもおすすめだ。

それでは次ページにて、各製品を詳しくみていきたいと思う。