新ブランド「スポーツアナライザー」
―― この技術は、ほかのスポーツでも使えそうですね。
野嶋氏「はい。今までの実績もあり、第1弾としてゴルフを選びましたが、実はその先も考えています。新ブランド「スポーツアナライザー」の立ち上げです。これに伴って、さまざまなスポーツの選手やコーチにもすでにヒアリングを行っています」
―― テレビのスポーツ番組で、野球選手がスランプ時の映像と好調時の映像を比較分析するのを時々見ますけど、ほんの少しの差なんですよね。肩の位置やスイングの角度、手首の位置の、1度2度の傾きの差。そこにどう気付いて、どう修正するかが肝心と。
野嶋氏「ゴルフでも、まったく同じことをプロの方から聞いたことがあります。比べたいのは他人と自分でなく、一番調子がいいときの自分と今の自分だと。その差がどこに、どれだけあるのかを知りたいんです、と。自分のプレイスタイルのなかで比較したいというのは、プロならではの意見でしょうね。
そんなとき、映像を活用することが多いのですが、映像だけではすべてはわからないんですね。モーションセンサーで検出した数値を把握した上であらためて映像を見ると、本当の違いが見えてくる。数値と映像を組み合わせて使う有用性をみなさん仰っていました」
―― このセンサーを複数個装着して、それぞれに別のチャンネルを振ったりもできるのですか?
岩本氏「現在はそういう仕様にはなっていませんが、技術的には可能です。頭と両肩のラインに付けて、上半身の動きを検出することもできます」
―― ということは、格闘技にも使えそうですね。空手とか。
野嶋氏「型(かた)の練習などには使えますね。フォームが大切なスポーツすべてに応用できると思っています」
―― 夢が一気に広がりますね。
野嶋氏「はい。今回はモーションセンサーの話が多くなりましたが、カメラの映像から得られる情報も実はまだまだあります。前述した5点のポイントを動画に付加するようなことを、映像処理から行う実験をしていたりとか。デジタルカメラはいわば映像センサーなので、何も写真をアウトプットするだけが使い方ではありません。そういう捉え方をすれば、発展の可能性は無限にありますし、むしろこれからの世界だと思います。
岩本氏「製品を考え始めた2015年に訪れたCES(Consumer Electronics Show、家電見本市)では、こういったウェアラブルデバイスの市場が大変盛り上がっていました。私はそこに違和感があったんです。というのも、すごく『モノを売っている感』がしたのです。『あんな数値が見られます、こんな数値が取れます』で終わってしまっていたんですね。
冒頭でもお話したように、今回のCMT-S10Gでいえば『ゴルフの上達』という『コト』が本当の目的なんです。それを忘れずに、これからも生活を豊かにする提案をするべく、カシオならではのセンシング技術と映像技術を組み合わせながら、進化させていきたいと思っています」
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