「MANASLU」の名を冠するために必要な条件とは?

こうして誕生したMANASLUシリーズ。以来、「PRX-2000T」(デジタルモデル)を初代として、「PRX-2500T」(デジタルモデル)、「PRX-7000T」(アナログモデル)、「PRX-8000T」(コンビネーションモデル)の計4機種と、そのバリエーションで展開されてきた。

牛山氏「PRW-2500Tは、あくまで私個人の中では、その他のMANASLUとはちょっと位置付けが違っています。というのも、これはマルチフィールドラインの製品なんですよ。気象予報士の猪熊隆之さんにアルゴリズムを考えていただいた気圧傾向アラームやタイドグラフが付いていたり、水辺でも使えるように20気圧防水だったり。ちなみに、メインストリームである登山用モデルは10気圧防水です。20気圧仕様だと、ガラスもケースも厚くなってしまうので、登山用モデルでは薄さを優先しています」

MANASLUシリーズで唯一のマルチフィールドライン、PRX-2500T

PRX-2500Tのサイドビュー

MANASLUのメインストリームである登山用の10気圧防水モデル

デジタルやアナログ、アナデジのコンビネーションといったスタイルだけでなく、機能や仕様にもさまざまな違いがあるMANASLU。では一体、MANASLUのサブネームを冠するために"必要な条件"は何なのだろうか。

牛山氏「大きく分けて、3つの要素があります。まず、MANASLUはベルトを取り付ける"カン足"が、裏ぶたと一体構造になっています。そこにベルトを直接固定しているので、裏ぶたとベルトという腕を取り巻く一連の環が金属で完結しています。これにより、強度が格段に高いのです。

2007年、竹内さんがガッシャブルムII峰で雪崩に巻き込まれたとき、手元には、衛星携帯電話と腕に着けていたPRW-1300Tだけしか残らなかったと聞いています。このときの実績にもとづき、MANASLUは堅牢性にも強くこだわっています。

次に、最新の技術を使い、時計が可能な限り薄いこと。そして、風防はサファイアガラスであることですね」

MANASLUならではのメタルバンドと、それを固定するカン足一体の裏ぶた(写真はPRX-7000T)

普及価格モデルの裏ぶたとバンドの固定部。MANASLUとの差がひとめでわかる