マンション売却で失敗をしないため、どの不動産会社に依頼したらよいかで迷っていませんか。近所に何店舗かあっても、初めて名前を聞くような会社で大金が動く取引をするのは不安です。マンション売却は失敗で何百万円も損をする可能性があるため、慎重に依頼先を選ぶ必要があります。
この記事では、マンション売却におすすめの不動産会社と、失敗しないための選び方について解説します。おすすめの不動産会社が近所にない場合でも、明確な基準で厳選していれば後悔なく売却できます。ぜひ参考にして、マンション売却の手続きを始めましょう。
マンション売却を始める前の基礎知識
そもそもマンション売却はどのように進めていくのか知っていますか。不動産会社選びも重要ですが、それ以外でもやることは沢山あります。ここでは、マンション売却全体の流れと、かかる費用について解説していきます。基本的なことでも、知っているのと知らないのとでは、結果に大きな差がつくでしょう。
マンションを売却する流れ
マンション売却は、順調に進んだ場合でも3~4ヶ月はかかり、購入希望者が現れなければいつまでも終わりません。全体の流れは次の7ステップが必要になり、どの工程も適当に進めてはいけません。
- 準備:ローンの残債確認やマンションの相場調査
- 不動産会社探し:基準を決めておすすめなどから探す
- 不動産会社との媒介契約:仲介を依頼する契約を結ぶ
- マンションの売却活動:内覧や価格交渉
- 購入希望者と売買契約:正式に価格や引渡し条件を決める
- マンションの引き渡し:引き渡しまでに引っ越し
- 確定申告:売却で利益があると翌年に確定申告
マンション売却を決意しても、引き渡しまでには時間がかかるため、早めに準備を始めましょう。流れの各工程について詳しく知りたい方は、こちらの記事も読んでみてください。

マンション売却にかかる費用
マンション売却には様々な費用がかかり、売却できた値段がそのまま残ることはないです。費用の中には100万円以上かかるものもあり、把握していないと住み替え先選びなどで資金不足になってしまいます。
マンション売却にかかる費用一覧
費用 | 費用の目安 | 用途 |
仲介手数料 | 売却価格×3%+6万円+消費税 | 不動産会社への仲介報酬 |
登記費用 | 数千円~数万円 | マンションの名義変更 |
印紙税 | 数百円~数万円(売却価格によって変わる) | 売買契約書の作成 |
ローンの繰上返済費用 | 0円~数万円 | 返済の事務手数料 |
書類の取得費用 | 1部で数百円 | 住民票や印鑑証明書などの取得 |
譲渡所得税 | 利益×税率(所得税・住民税) | マンション売却の利益にかかる税金 |
登記費用は、司法書士に手続きをしてもらうと報酬で数万円必要になり、自力で行うと登録免許税だけの支払いで数千円になります。譲渡所得税の税率は最大で39.63%にもなり、新居の用意などで売却資金を使い切っていると貯蓄の取り崩しが必要です。さらに、確定申告での特例や軽減措置の適用が重要になってきます。
マンション売却にかかる費用や節税対策を詳しく知りたい方は、こちらの記事もおすすめです。

マンション売却で不動産会社を厳選するべき理由
依頼する不動産会社はなぜ厳選する必要があるのでしょうか。マンション売却は、自身が売却したい価格で適当な不動産会社に売り出してもらっても、簡単に購入希望者は現れません。引き渡しまでの大半の工程は不動産会社の助けを借りることになるため、売却の成否に大きな影響を与えます。ここでは、厳選するべき次の3つの理由について詳しく解説していきます。
- マンションを高額で売却するため
- マンションを短期間で売却するため
- マンション売却のトラブルを避けるため
マンションを高額で売却するため
マンションを売却するのなら、1円でも高く売却したいと誰しもが考えます。しかし自身の利益を優先して高額な価格設定をすると、内覧を希望する人さえ現れないです。早く手放したいからと相場より安すぎる価格設定をしていても、大損をしてしまいます。
不動産会社を厳選して、顧客の利益を優先してくれる担当者に出会えると、不利な価格設定・条件で売り出すことがなくなります。利益を確保しつつ購入希望者が現れるギリギリの価格を、話し合って決められるでしょう。また交渉が上手いと、値引きを回避してもらいやすくなります。
マンションを短期間で売却するため
マンション売却で、購入希望者を短期間で見つけられるかどうかは、不動産会社の実力にかかっています。実績があり、購入希望者を多数抱えている会社であれば、すぐに売却先が見つかる可能性が高いです。
また、やる気が高い営業担当を見つけることも、短期間での売却につながります。やる気がないと、魅力のない広告を作成されたり、内覧のスケジュール調整をすぐにしなかったりされ、いつまでも売却できません。
マンション売却のトラブルを避けるため
マンション売却は、不動産会社を利用してもトラブルが絶えない取引です。よくあるトラブルとして次のようなものがあります。
- 仲介手数料の違法な請求
- 売却活動で本来支払う必要のない広告費の請求
- 説明するべき重要事項を説明しなかった
手続きの多くは不動産会社任せになるため、トラブルは不動産会社側の悪意や手違いで起きやすいです。自身で専門的な知識を身に付け自衛するのは限界があるため、不動産会社の厳選が必要です。
マンション売却におすすめの不動産会社の選び方
数多くある不動産会社からマンション売却におすすめのところを選ぶには、次の5つをポイントに注目しておくと、大きな失敗はなくなります。
- 査定結果の根拠
- マンション売却の実績
- 不動産会社の口コミ・評判
- マンション売却で利用できるサービス
- 不動産会社の担当者との相性
1社ごとに全てをチェックするのは、手間がかかるかも知れないです。しかし、理想の価格でトラブルなく短期間で売却するには、いずれも疎かにしてはいけません。
査定結果の根拠
売却するマンションに定価はなく、不動産会社によって査定価格は100万円以上違いが出ることもあります。心情としては高額な査定をしてくれた所に仲介を依頼したくなりますが、それは大きな間違いです。
不動産会社の利益は売却成功のときの仲介手数料のため、顧客確保の目的で相場より極端に高額の査定を出すことがあります。そのような所に仲介を依頼しても、購入希望者を見つけるため値引きをすることになるでしょう。
不動産会社を厳選するためには、査定額の高さにこだわらず根拠の説明に注目してください。納得できる根拠で査定価格を出していれば、たとえ相場より高額でもその価格で売却してくれる可能性が高まります。
マンション売却の実績
不動産会社によって、売却する物件の得意分野があります。得意分野であれば、顧客を多く抱えていたりノウハウが蓄積されていたりして、短期間での売却につながります。
マンションの売却が得意分野かどうかは、不動産会社の実績を確認すると判断をしやすいです。不動産会社の公式HPなどでマンションの取引実績が多いなら、候補の一つとしてピックアップしておきましょう。
実績が公開されていなくても、不動産会社の免許番号から営業年数の推測は可能です。業務でマンション売却をするため宅地建物取引士の資格が必要で、免許番号の括弧内に更新回数が記載されています。更新回数が多いほど、知識がある人がいると推測できます。
不動産会社の口コミ・評判
不動産会社の実態を知るには、口コミや評判は重要な指標です。公式HPをチェックするだけでは、不動産会社のよい部分しか見えてきません。悪い部分までチェックをするため、利用者の口コミや評判を参考にしましょう。
口コミを探す時は、不動産ポータルサイトの利用はできるだけ避けた方がよいです。運営側の誘導で、あえて悪い内容の掲載を避けている場合があります。中立的な立場を取るGoogleなどの複数サイトでチェックをしていると、不動産会社の実態が見えてきます。
マンション売却で利用できるサービス
不動産会社は、マンションを売却しやすくしたり売却する人をサポートしたりするため、さまざまなサービスを提供しています。
サービス例 | サービスの内容 |
ハウスクリーニング | 内覧で見栄えをよくするため掃除の代行 |
マンションの設備修理 | 備え付けの設備の修理 |
ホームインスペクション | マンションの不具合のチェック |
荷物の一時預け | 仮住まいのためなどで荷物の預かり |
ホームステージング | 退去済みマンションの売却でインテリアを設置し内覧の印象アップ |
別途料金は発生しますが、個別に依頼をするよりは割安で、マンション売却を有利に進められるでしょう。サービス内容は独自に行っているものが多く、大手の不動産会社なら選択肢は増えます。
不動産会社の担当者との相性
マンション売却成功のため、不動産会社の担当にこちらの要望を汲み取ってもらい、専門知識を駆使して営業をしてもらう必要があります。担当者と相性が悪ければ、十分な意思疎通ができず、希望に沿わない売却になるかもしれないです。
たとえ、実績があり、利用してみたいサービスが充実した不動産会社でも、担当者と相性が合うかどうかはわかりません。引き渡しまで何ヶ月もやりとりをすることになるため、相談の段階で話してみて問題がないかを確認してください。不安なことは遠慮なく聞いて、親身に答えてくれるなら信頼できるでしょう。
売買実績のある不動産会社3選
マンション売却に最適な不動産会社は、担当者との相性もあるため個人によって変わります。そこで選び方の1つである実績を基準に、公益財団法人不動産流通推進センターが毎年発表している「不動産業統計集」から、上位3社をおすすめとして紹介します。
会社名 | 特徴 |
1位:三井不動産リアルティグループ | 情報網が広く海外までカバー |
2位:住友不動産販売 | 問合せから引き渡し後のアフターフォローまで同じ担当者が対応するマンツーマン営業体制 |
3位:東急リバブル | 賃貸と売却の無料ダブル査定を行っている |
1位:三井不動産リアルティグループ
三井不動産リアルティグループの基本データ
三井不動産リアルティグループでのマンション売却がおすすめの人
- 短期間で高額の売却をしたい
- 個人以外にも売却の間口を広げたい
- 新居の購入も依頼したい
三井不動産リアルティグループは、情報網が広く海外までカバーしています。仲介業務は個人だけでなく海外や法人もあるため、地域密着の不動産会社では想定していない所にまで、情報の発信ができます。
情報網は当然新居を購入するときの物件探しにも活かされ、全国から希望にあったものが見つかりやすくなります。投資目的でマンションを購入する時にも、具体的なプランの提案をしてもらうことが可能です。
2位:住友不動産販売
住友不動産販売の基本データ
住友不動産販売でのマンション売却がおすすめの人
- 身近な店舗で不動産の相談がしたい人
- 最新の地域別の不動産売買情報を得たい人
- 相談からアフターフォローまで同じ担当者にお願いしたい人
住友不動産販売は、利用者への豊富な情報提供や、担当者のきめ細かなサポートで、不安感の軽減につなげています。
売主・買主・賃貸経営者が、より手軽にいつでも相談できるフリーコールサービスや、最新の物件情報から依頼者に有益な不動産情報をメルマガ形式で受け取れるサービスを提供。
相談からアフターフォローまで同じ担当者に依頼できるので、不動産売買の知識がなくても丁寧なサポートで安心して利用できるでしょう。
3位:東急リバブル
東急リバブルの基本データ
東急リバブルでのマンション売却がおすすめの人
- 売却するマンションが首都圏・関西など対象地域にある
- 売却はせず賃貸についても検討したい
- 老後を考慮した住み替え先の相談もしたい
東急リバブルは全国に190店舗ありますが、地域は限定的で首都圏・関西・札幌・仙台・名古屋・福岡に対応しています。売却するマンションが該当地域にあるのなら、最寄りの店舗を探してみてください。
査定では賃貸と売却の無料ダブル査定を行っており、将来どちらがお得なのかじっくりと検討ができます。シニア向けのサービスとして、介護向けの新居や施設の紹介もしてくれます。両親や自身の介護で不安があるのなら東急リバブルでの相談がおすすめです。
様々なランキングでおすすめ不動産会社をもっと知りたい人は、こちらの記事も参考にしてみてください。

マンション売却は一括査定の活用がおすすめ
現実問題として、上記で紹介してきた選び方を、最寄りの不動産会社で個別に行うのは困難です。時間がかかりすぎてマンション売却の手続きがいつまで経っても進みませんが、一括査定を活用すると問題は解決します。
ここでは、一括査定にどのようなメリットがあるのかや、利用するサイトの選び方を紹介します。理想の不動産会社を見つけるため、参考にしてください。
一括査定を活用するメリット
一括査定とは、売却したいマンションの立地や広さなどを入力すると、自動的に不動産会社がピックアップし、査定依頼を出すことができるサイトです。
活用するメリットは主に次の3つです。
- 査定依頼先の不動産会社を探さなくてよい
- 複数社へ手間をかけずに査定依頼を出せる
- 独自基準で不動産会社を厳選してくれている
一括査定を利用するだけで、査定の根拠は比較しやすくなり、評判の悪い不動産会社には出会いにくくなります。担当の相性チェックまではできませんが、手間を大幅にカットしてマンション売却の次の段階に進めます。
活用する一括査定の選び方
一括査定はインターネット上にいくつもサイトがあり、どこを活用したらよいのか迷ってしまいます。マンション売却のため次の3つを基準にサイトを選んでみてください。
マンションの対応地域
不動産会社と同様に、一括査定でも対応している地域が限定されている場合があります。せっかく不動産会社を厳選しようと思っても、売却するマンションが対応地域外では、査定依頼自体が出せないです。
特に地方にあるマンションを売却したい人は、全国対応の一括査定を優先的に探しましょう。インターネットでおすすめされている人気サイトでも、対応地域を確認していないと使いものになりません。
同時に依頼できる業者の数
メリットでも紹介しましたが、一括査定は複数社への査定依頼で結果を比較することに意味があります。同時に依頼できる業者の数が少ないなら、わざわざサイトを利用しなくても個別に問い合わせをした方が、対応が早いことがあります。
同時依頼の件数は多ければ多いほど、使い勝手がよいです。別に上限まで依頼を出す必要はないですが、選択肢はあった方がもしもの時に便利です。また提携している不動産会社の数も多い一括査定を利用しましょう。少ないとピックアップされる不動産会社が減り、同時依頼の多さを生かせません。
サービスの信頼度
多くの一括査定では、査定依頼を出すため、氏名や電話番号、メールアドレスなどを入力します。サービスの信頼度が低いと、個人情報が漏れてしまい悪用されないかと心配です。
一括査定を選ぶとき、導入されているセキュリティや口コミなどを調べて、信頼できるサービスなのかを判断しましょう。どうしても個人情報の入力に抵抗がある人は、査定の精度は落ちますが匿名査定という方法もあります。
査定が初めての人におすすめの一括査定サイトは「すまいステップ」

- 初めてで不安だから実績のあるエース級の担当者に出会いたい
- 厳選された優良不動産会社のみに査定を依頼したい
- 悪徳業者が徹底的に排除された査定サイトを使いたい
\ 厳選した優良会社に査定依頼 /
すまいステップで一括査定する
おすすめの一括査定やサイトごとの特徴を詳しく知りたい方は、こちらの記事もおすすめです。

マンション売却の買取とは
マンション売却といえば、不動産会社による仲介が一般的です。しかしマンションは、買取という方法でも手放すことができます。ここでは、仲介と何が違うのかや、どのような人なら買取がおすすめなのかを紹介していきます。
仲介と買取との違い
買取は、売却予定のマンションを不動会社が購入してくれる取引です。仲介との違いは次のようになっています。
方法 | 仲介 | 買取 |
マンションの購入者 | 個人 | 不動産会社 |
売却価格 | 相場 | 相場の7~8割 |
売却期間 | 3~4ヶ月 | 早ければ数日 |
仲介手数料 | あり | なし |
買取の仲介との売却価格の違いは、不動産会社が転売で利益を得るために、相場より安くなっています。売却期間の違いは、買取では購入希望者を探す必要がないため、不動産会社との交渉が上手くいくなら、数日で売買契約を結べます。また仲介が発生していないため、仲介手数料は買取ではかかりません。
マンションの買取がおすすめの人
マンションの買取は、仲介との違いにより次のような人におすすめです。
- 早くマンションを売却したい
- 高額な仲介手数料を支払いたくない
- ニーズのないマンションを売却したい
もし売却したいマンションが、住民の減少で管理不十分であったり築年数が経ちすぎて老朽化が目立っていたりしても、買取なら手放しやすくなります。
売却価格の安さがどうしても気になる人は、買取保証を付けた仲介での売却という方法もあります。指定した期間内は仲介での売却が可能で、相場で売却できる望みが生まれます。
買取のメリットデメリットやトラブル回避の方法、おすすめ業者を詳しく知りたい方は、こちらの3記事も読んでみてください。



まとめ
マンション売却におすすめの不動産会社はいくつかあっても、最適かどうかまでは保証できません。最終的な判断は担当と話してみて、自身との相性まで確認しないといけないです。実績や査定の根拠などで絞り込み、不動産会社を厳選してください。
早くマンション売却の次の手続きに進むため、一括査定を活用すると厳選の手間を大幅にカットできます。全国対応で同時依頼件数が多く、信頼できるセキュリティのサイトを使い、安全に不動産会社を探しましょう。