説明書を読まなくても使い方がわかるのが、iPhoneの魅力であり強みです。しかし、知っているつもりが正しく理解していないこともあるはず。このコーナーでは、そんな「いまさら聞けないiPhoneのなぜ」をわかりやすく解説します。今回は、「なぜバッテリーの減りが異常に速いときがあるの?」という質問に答えます。

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ふだんより明らかにバッテリーの減るペースが速い、外出前に満充電したのに気付けばバッテリーが残り少ない、iPhoneではそういった場面にときどき遭遇します。バッテリーが速く減るということは、電力消費のペースが増えていることを意味しますから、多くの場合ソフトウェア(アプリ)またはその使い方に問題があると推測されます。

原因のひとつには、「終了したつもりが実際には稼働し続けているアプリ」の存在が考えられます。iPhone向けアプリのうち、GPS機能を使用するもの、音声通話(VoIP)機能を提供するもの、音楽再生機能を備えたものについては、他のアプリの背後(システムのバックグラウンド)で動作することが認められています。認められていないアプリも、ホームボタンを押すと最長10分はバックグラウンドで動作し続けますが、認められていれば10分を超えて動作し続けることが可能になるのです。

具体的には、ランニング時に携帯することで歩数や走行距離数を測定するアプリが挙げられます。このようなアプリは、測定のために動作し続ける必要がありますから、機能上当然といえます。音声通話アプリも、待ち受け状態になるためにはバックグラウンドでの動作が求められます。iOSの改良により、このようなバックグラウンドでも10分以上動作し続けるアプリの電力消費量は減りましたが、不要になった場面で手動終了させたほうがいいでしょう。対応方法を記した関連記事はこちら

バッテリーが減少しているうえにiPhoneが熱い場合には、アプリの異常動作が疑われます。アプリに潜むなんらかの不具合(バグ)が、システムへの負荷を不必要に高めると、電力消費量をいたずらに増やしIC類を発熱させるからです。この場合も、異常動作の疑いがあるアプリをすべて手動終了させるか、iPhoneのシステムを再起動することで解決できます。

写真で解説

バッテリーが減るペースがふだんより著しく速い場合は、バックグラウンドで動作していると推測されるアプリ、および異常動作の疑いがあるアプリをすべて手動終了させます。システムの再起動も効果を発揮することがあります