こんにちは、阿久津です。Windowsツール群「Windows Sysinternals」には、データ復元を抑止するためゼロフィル(データ領域に「0」を書き込む)「SDelete」があります。

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    64ビット版「SDelete」の実行ファイル名は「sdelete64.exe」。32ビット版は「sdelete.exe」です

頻繁に使用するツールではありませんが、システムドライブで削除=ごみ箱に移動したファイルを確実に削除できれば便利ではないでしょうか。今回は、このSDeleteをコンテキストメニューから呼び出すチューニングをご紹介します。

1. Windows Sysinternalsすべて、もしくはSDeleteをダウンロードし、任意のフォルダーに展開する。
2. 展開先フォルダーを、ユーザー環境変数Pathに追加する。
3. 今回用意したレジストリファイル「SDelete.reg」をダウンロードし、ダブルクリックで結合する。

「SDelete.reg」をダウンロード

以上で手順は終了です。

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    HKEY_CLASSES_ROOT¥Directory¥Background¥shell¥SecureEmptyキーの内容

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    HKEY_CLASSES_ROOT¥Directory¥Background¥shell¥SecureEmpty¥commandキーの内容

一連の操作を終えた後、Shiftキーを押しながらデスクトップのコンテキストメニューを開くと、<安全にごみ箱を空にする>という項目が加わったことでしょう。こちらを選択することで、ごみ箱フォルダーの実体である「C:¥$Recycle.Bin」内のすべてをSDeleteで削除可能になります。

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    何も選択していない状態で「Shift」キーを押しながら右クリックすると現れるコンテキストメニュー。<安全にごみ箱を空にする>をクリックします

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    こちらが実行中の状態。コマンドプロンプトが起動し、SDeleteによるゼロフィルが始まります

本チューニングで失敗しやすいのは、ステップ2でしょうか。こちらは「システムのプロパティ(sysdm.cpl)」の<詳細設定>タブに並ぶ<環境変数>ボタンを押し、ユーザー環境変数「Path」を編集してください。

なお、今回は以前の記事で紹介したコンテキストメニューからごみ箱を空にするエントリーも加えています。本チューニングを破棄する場合は、「HKEY_CLASSES_ROOT¥Directory¥Background¥shell¥SecureEmpty」キーを削除します。さらに、ごみ箱を空にする項目も消す場合は、「HKEY_CLASSES_ROOT¥Directory¥Background¥shell¥empty」キーも削除します。

それでは、また次回お目にかかりましょう。

阿久津良和(Cactus)