こんにちは、阿久津です。Windows 10でユーザーフォルダー(%USERPROFILE%)を開くには、いくつか方法が存在します。デスクトップからユーザー名を持つフォルダーを開いたり、環境変数のUSERPROFILEを利用したりと、複数のやり方を使い分けているユーザーも多いでしょう。

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    「Win」+「R」キーを押して「ファイル名を指定して実行」を起動し、テキストボックスに「%USERPROFILE%」と入力して<OK>ボタンをクリックします

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    エクスプローラーのナビゲーションウィンドウで「PC」→「↑」ボタンをクリック→「{ユーザー名}フォルダー」をダブルクリックします

上図で示した手順は、いずれも数ステップかかります。また、環境変数のUSERPROFILEを経由した操作は、それなりのキー入力が発生するため、便利とは言い切れません。そこで今回は、ナビゲーションウィンドウからユーザーフォルダーを直接開くチューニングを紹介します。

1. レジストリエディターを起動します。
2. HKEY_CURRENT_USER¥SOFTWARE¥Classes¥CLSID¥{59031a47-3f72-44a7-89c5-5595fe6b30ee}キーを開きます(ない場合は作成します)。
3. DWORD値「System.IsPinnedToNameSpaceTree」を作成し、データを「1」に変更します。
4. レジストリエディターを終了させます。

これでチューニングが完了しました。エクスプローラーを新たに起動するか、既存のエクスプローラーがアクティブな状態で[F5]キーを押してください。すると、ナビゲーションウィンドウから{ユーザー名}を持つ項目が現れます。

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    ナビゲーションウィンドウにユーザーフォルダーが加わりました。もちろんクリックすれば、ユーザーフォルダーを開くことができます

レジストリの「{59031a47-3f72-44a7-89c5-5595fe6b30ee}」は、ユーザーフォルダーを指すCLSIDです。これをキーとして作成し、ナビゲーションウィンドウに項目を表示するDWORD値「System.IsPinnedToNameSpaceTree」を設けることで、ユーザーフォルダーが加わるという仕組みです。

これで、アプリの関連ファイルを格納するAppDataフォルダーへのアクセスや、Windows版Vimのvimrcなどユーザーフォルダー下に設定ファイルを格納している環境では、操作性が向上するでしょう。

本チューニングを破棄する場合は、DWORD値「System.IsPinnedToNameSpaceTree」のデータを「0」に変更するか、削除してください。

それでは、また次号でお目にかかりましょう。

阿久津良和(Cactus)