こんにちは、阿久津です。他の記事でも書きましたが、日本語版Cortanaのテスト開始に伴い、メインPCのWindows 10をInsider Preview版に切り替えました。もちろんCortanaを積極的に試していこうという意図もありますが、最大のポイントはアクティブウィンドウのタイトルバーに対する配色です。
以前寄稿した記事でも述べたように、Windows 10 Insider Previewではビルド10525からタイトルバーの背景色を変更できるようになりました。当初は互換性や安定性などを鑑みてビルド10240のまま使うつもりでしたが、日本語版Cortanaに対応したビルド10532の完成度を見る限り、イケると判断した次第です(図01)。
その配色ですが、Windows 10はビルド10240以前からモノトーンのテーマを採用してきました。例えばMicrosoft Edgeは当初からテーマカラーとして「白」「黒」を用意し、「フォト」などは黒を基調としています(図02)。
Windows 10 Insider Previewの進捗状況を紹介する公式ブログでも「Windows 10はモノトーンを基調にする」といった記述がありました。こちらはレジストリエントリーなどから察するに、"LightTheme"と呼ばれているようですが、当初は「設定」などからテーマカラーを変更する予定だったのでしょう。だが、ビルド10240の時点で「設定」の「パーソナル設定\テーマ」は、Windows 8.1以前の設定ウィンドウを呼び出すリンクに留まりました(図03)。
そこで今回は、ダークテーマをこよなく愛する方のために、レジストリからダークテーマを有効にするチューニングを紹介しましょう。
1. 管理者権限でレジストリエディターを起動します。
2. レジストリエディターが起動したら、HKEY_CURRENT_USER\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Themes\Personalizeキーを開きます。
3. DWORD値「AppsUseLightTheme」を作成します。
4. レジストリエディターを終了します。
5. エクスプローラーを再起動します。
これでチューニングが完了しました(図04~11)。
図05 レジストリエディターが起動したら、HKEY_CURRENT_USER\SOFTWARE\Microsoft\ Windows\CurrentVersion\Themes\Personalizeまで、キーをたどって開きます |
早速結果を確認してみましょう。[Win]+[I]キーを押すなどして「設定」を起動してください。"LightTheme"を無効にすることで、黒を基調とした"ダークテーマ"に切り替わったことを確認できます(図12~13)。
ただし、Microsoftが公式な機能として公開していないように、ダークテーマは不完全と言わざるを得ません。確かにユニバーサルWindowsアプリの多くは黒を基調とした配色に変わりますが、「メール」など例外も存在します。また、エクスプローラーはデスクトップアプリのため、本チューニングの影響を受けません(図14)。
ダークテーマを公にしない理由は推測するほかありませんが、察するにデスクトップアプリとユニバーサルWindowsアプリが混合する現状から、テーマ機能としての実装を見送ったのでしょう。ちなみに本チューニングを破棄する場合は、DWORD値「AppsUseLightTheme」のデータを「1」に変更するか、エントリー自体を削除してください。
それでは、また次号でお目にかかりましょう。
阿久津良和(Cactus)