Windows 11の設定には「デバイスの使用状況」がある。説明には「お使いのデバイスを使用して、Microsoftエクスペリエンス内でパーソナライズされたヒント、広告、推奨事項を取得するために計画しているすべての方法を選択する」と書かれているある。

  • 「設定」の「個人用設定」下に並ぶ「デバイスの使用状況」。既定はすべてオフである

Windows 10 Insider Preview時代に同項目が現れた際、何らかのチューニングが施されるのか、というウワサもあったが、説明を読む限り、広告など情報配信に使われる可能性が高い。詳細説明のリンクを踏んでも、筆者が確認した限りではMicrosoftの事例紹介ページが現れた。

たとえば「ゲーム」のスイッチをオンに切り替えると、HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\CloudExperienceHost\Intent\gamingキーのWORD値「Intent」が「1」に切り替わる。察するにプレイしたPCゲームの情報がMicrosoftへ送信されるのだろう。項目末尾に「プライバシーリソース」を用意していることも裏付けの1つだ。

それでも、スイッチをオンにするとどのような変化があるのか、ベンチマークツールで確かめることにした。今回使用したのは定番の「PCMark 10」。用いたPCはSurface Laptop 4/AMD Ryzen 7/16GBモデルである。

  • ベンチマーク実行中の「PCMark 10」

すべてのスイッチがオフの状態で検証したベンチマーク結果は「4551」ポイント。「ゲーム」のスイッチをオンに切り替えた結果は「4598」ポイント。わずかに上回ったものの、誤差の範囲だろう。

  • 通常のベンチマーク結果

  • 「ゲーム」有効時のベンチマーク結果

以上のことから「デバイスの使用状況」は無効のままにした方が、煩わしい広告や通知に悩まされずに済むという判断に至った。Microsoftから何らかのアナウンスが発せられた場合は改めてご報告する。