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以前レポート記事で寄稿したように、Windows 11では、タスクバーの位置を自由に変更できなくなる可能性がある。だが、その片鱗は現在のWindows 10にも現れていた。

  • Windows 11 Insider Preview ビルド22000.132のタスクバー。コンテキストメニューはもちろん、「設定」にも配置を上や左右に変更する項目は存在しない

Windows 10 バージョン21H1(ビルド19043.985以降)で加わった「ニュースと関心事項」は、Microsoftアカウントにひも付いて時事問題などを素早く確認できる機能だが、タスクバーの配置場所によって使用できなくなる。

  • Windows 10 バージョン21H1(ビルド19043.1165)のタスクバー。「ニュースと関心事項」のアイコンに加えて、コンテキストメニューにも同種の項目が現れる

  • タスクバーを上部に配置すると、「ニュースと関心事項」アイコンやコンテキストメニューの項目が消えてしまう

上図はタスクバーの位置を上下で示しているが、左右いずれかに配置した場合も同様に、「ニュースと関心事項」アイコンおよびコンテキストメニューの項目が消えてしまう。

察するにMicrosoft開発陣はタスクバーの場所を変更する習慣がなくなり、先の現象に気付かずリリースしてしまったのだろう。ただ、「ニュースと関心事項」はWindows 10 Insider Previewで先行公開しており、筆者を含めたWindows Insider Program参加者も同様に気づかなかった。このような状況から、「Windows 11のタスクバーは下部一択」という結論に至ったと思われる。

さて、本現象を回避する方法は現時点で存在しない。フィードバックHubでは報告されているが、賛成票は本稿執筆時点で2桁。バグが修正される優先順位は低いだろう。本稿をご覧の読者諸氏には「タスクバーの配置場所で『ニュースと関心事項』が消えてしまうのはバグ・仕様である」と認識してほしい。